天賞 （てんしょう）

これも仙台の酒、天賞。ん、先ほどとよく似ている。東北の古典的な芳醇な酸味系でもなく、ジュワッとくる酸味甘味系でもなく、う〜ん、無機質な呑み口。きっと、よくよく味わえば、酸味なんだろうなぁ。今宵はこの辺りから、宮城のウイスキーに切り替え、です。

特別純米 天賞

こちらは仙台で200年ほど前に創業の酒蔵「天賞酒造」の銘柄「天賞」になります
元々は仙台市の八幡町に蔵を構えていた歴史ある酒造ですが，2000年代に入り経営不振に陥り，2005年からは「まるや天賞」の名で宮城県川崎町に新しい蔵を構えました
しかし経営はその後も厳しく，震災で醸造機械も損傷
そのまま2011年に蔵を畳むこととなりました

さて，この「天賞」ですが，現在は「天上夢幻」を醸す加美町の中勇酒造店が継続して醸造しています
さらに「まるや天賞」の蔵があった場所には，「伯楽星」の新澤醸造店が新たに醸造場を構えました

ですので，このSAKETIMEでは未だ「まるや天賞」となっていますが，厳密には中勇酒造店のお酒となっています
（「独眼竜政宗」も元は「まるや天賞」の銘柄ですがあちらは中勇さんになっていますねえ…）

中勇酒造店のお酒は辛口で旨みが強いというイメージがあるのですが，こちらの天賞は始めに甘みをあっさりと感じます
その後抜けていくところで酸味がやってきます
流行りの日本酒の味わいとは異なりますが，ずっしり構える感じがこれぞ日本のお酒といったところでしょうか
歴史を感じる1本です
宮城では百貨店などで見かける銘柄かもしれませんので，是非一度飲んでいただきたいですね

五度位に冷やすとスッキリした甘さが来て後から酸が来る。牡蠣酢と相性抜群。気付いたら3合飲んでいた。