「未来酒探訪」
山梨・大冠・未来酒・紫龍・純米吟醸・精米歩合55%・14度・パイウォーター仕込み
▼πウォーターというやつを四半世紀近く愛用する我が家では、枯れた鉢植え蘇り、浸けた野菜シャキッと、犬は毛艶良く長生き、ハニーはツヤピカで一回りは若く見えるなど、よくわからんトンデモ科学が跋扈しておる(笑) ▼そんな水で仕込んだ日本酒があると聞いて手に入れたのが「未来酒」と銘打たれた紫龍。πの特性というとエントロピー増大に抑制的な影響を与えて腐敗菌は抑制されることが想定されるが、乳酸菌や酵母にはどう影響するのか。何となく軽くて悪酔いしない綺麗なお酒というイメージが浮かぶが…興味津々 [ここまで飲む前のメモ]
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▽うーん、これは、、かなり予想通りかもしれん。上品で穏やかな上立ち香。軽くスッキリした味わいで清酒っぽさも無く、身体にスルッと染み込みそう。いかにも水のクラスターというやつ(笑) が小さげな味わいだ。水辺がテーマの夏酒の雰囲気にも近く、農口尚彦研究所の「夏の生酒」もこんなイメージだったと思い出した
▽膨らみはあるが、飲み干す度に、喉を引っ掛かり無く、抜けて行く。のだが、ちょっと待て。実はその引っ掛かりこそは本来は日本酒の神秘な味わい、奥深さの鍵だったりする。そのあたりが軽いというかやけに綺麗
▽敢えて解釈するならば。。π仕込みの環境の下、酵母は雑菌との戦いやストレスも少なく極めて健やかにアルコール生成する環境を得るとしたら。しかしそれは日本酒の発酵過程としては健全過ぎるのかもしれない
▽本来の吟醸仕込みの複雑な味わいとは、酵母が厳しい生育環境で悲鳴を上げ分泌する副産物としてのエステル等による深みや立体感なのであり、それは、実は絶妙な範囲でエントロピー増大方向でもあるのだ。あまりらくちんな環境だと呻き声も分泌も少ないままゴールが来てしまう
▽言わば雑音、汚れも味の深みや立体感のうちなのにそれが少ないままスクスク育っちゃうのかもしれんね。このあたりの不思議さはπユーザーだと、あぁそういうことはあるかもねー、と感じるところはあるような。なんか子育て論にも通じるものがありそうな。
以上、分かったような分からないようなトンデモ探検記(笑)