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2021
6/5
wajoryoshu さん
満足度 4.0
鍋島** 純米大吟醸 短稈渡船40%
鍋島の山田穂と短稈渡船、そして山田錦の呑み比べ。ちなみに短稈渡船は元祖の呼び名で正確には現存せず、復活させた渡船2号をほとんどの蔵は使っているはずだが、蔵によって呼び名がバラバラ。鍋島に至っては、商品名には短稈渡船だが、裏ラベルの使用米には渡船2号と、正確には2号だけど、いわゆる通称は短稈よというくらいのスタンスなんだろう。
こちらもシュポ開栓して、グラスにも細かな気泡がつく。口に含むとこちらも柔らかな酸からふんわりと甘、そして中盤以降は野性味ある苦がかなり主張してくる。こちらはイメージ通りで、原生種っぽいシブさがあって良い。これがここまで磨いていなければ、より苦渋が鮮明に感じられるのだろう。ブレンドするなら隠し味的に10%くらい使いたいような存在。
各蔵が貼るラベルの色は、シンプルなデザインほどその酒質を表しているように思うが、渡船は各蔵渋目のラベルが多く正にその風味だと思う。そういう意味では、鍋島山田穂も自然なままという「生成り」をそのまま濃くしたカラーなので一概にイメージ違いとも言えないのかもしれない。他の蔵の山田穂が、「生成り」のイメージを薄めて白に近い酒に仕上げているので、そちらの印象に引っ張られたのだろう。
(2日目)甘が強くなり甘旨感がじんわり。とはいえ、やはりこの特長である苦のシブさは健在で、後味もアダルトビター。今日もグラス内側に気泡ができた。特定名称 純米大吟醸
原料米 短稈渡船
テイスト ボディ:普通 甘辛:普通
鍋島 (佐賀 / 富久千代酒造)