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2021
6/27
しろこさん
満足度 4.0
仕事が早く終わったので、運動がてら一駅分歩いて帰る。最近、飲み過ぎで太ったため、せっせと歩いてたら前から気になってた角打ちのある酒屋の近くに来た。
のぞくと老夫婦がいるだけで、空いている。
……。
週末だしな……。
今週も仕事に家のことにがんばったよな……。
気がつくとカウンターにもたれて、きずしと日本酒を頼んでしまっていた。
隣の酒屋に置いてあるものを、数種類出してくれる。女将さんのおすすめで「幻の瀧 純米吟醸」。400円でたっぷり注いでくれる。
あー。
今週もがんばった私、に沁みるよく冷えた一口目。
酸もあるけれど疲れた人にやさしい、丸みのある旨口のお酒で、味の濃いものもほしいなーと揚げシューマイをもらう。
年配の女将さん一人で、作り置きの小鉢やちょっとした肴を出している、まったりとした角打ち。老夫婦のうち、旦那さんの方が先に帰ると愚痴祭りになる。
「飲み屋が開いてへんやろ、毎日ご飯作らなあかんからかなんわ〜」
……だそうですよ、飲み屋で晩ごはん済ませてた世間の皆さん!
冬の終わりに亡くなった母が、出張でほぼいない父親が帰ってきてる時に「ご飯作るのめんどくさい」と、愚痴を言ってたのを思い出す。
お酒の量が多いので、もう少し食べるものが欲しいな、と並んだ小鉢をのぞいたら懐かしい食べ物があった。
ぜんまいと薄揚げを炊いたもの。
鳥取の祖母と、それを引き継いだ母がよく作っていたけれど、娘には継がれなかった定番のおかず。
だって、ぜんまいスーパーに無いねんもん。
言い訳と共に食べる懐かしい味は、強烈に母を思い出させる。
コロナの中、ほとんど会わずに亡くなったせいで、まだメールをしたらフツーに返事が来たり、電話したら出たりしそうな気がしている。
女将さんに「久しぶりに食べました、懐かしい味がします」と思わず伝える。
最近の人はぜんまいなんか炊かんからね、と少し嬉しげに答えてくれる。甘辛い、揚げの油と混ざった煮物と美味しいお酒で、懐かしい人を思い出す、週末のちょっと飲み。いい立ち寄り処を見つけてしまった。
……そして、当初の目的であった「ダイエットのために一駅分歩く」消費カロリーを台無しにしたのでありました。
特定名称 純米吟醸
原料米 五百万石
テイスト ボディ:普通 甘辛:普通
幻の瀧 (富山 / 皇国晴酒造)
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