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2021
8/29
しろこさん
満足度 4.0
「レバーペースト、久しぶりに食べたい」
子どものリクエストに、一瞬、「わーめんどい」と思ったものの、気がつくと鶏の内臓を延々と洗っていた。
かつて友人達に「店で売れるレベル」と、小分けしたのをねだられていた。私が料理がうまいのではなく、クックパッドにレシピを上げてくれているどこかの誰かのお陰に過ぎない。
オーディオの配線とか、PCソフトの操作とか、「手順を守ればこうなります」という結果のわかりやすいものが好き。
公私ともに解無き問いに日々ぶつかり、受け身の人たちに指示を出し、決断を求められる立場だから、「言われた通りにやるだけ」の時間ってとても楽。
料理も分量と手順と時間を守れば、ほぼ失敗しない。
セロリやにんじんを切ってレバーと一緒に炒めた後に赤ワインで煮詰め、フードプロセッサーでペースト状にしてバターと生クリームを入れる。
煮詰めてる間に、レバーにくっついてたハツの部分を捨ておけなくて、ごま油で表裏を5分ずつ焼いて、塩をかけたら、やだ、酒のつまみができてしまった。
「天穏 水酛」の残りを注いで、台所で飲み始める。
そのうち、レバーペーストもできた。冷やして固める分、冷凍する分を小分けして完成。フードプロセッサーにくっついてる、とろとろの出来立てを「もったいない〜」とスプーンですくってなめて、あ、これは「よこやま」が絶対に合う、とグラスを台所に出す。
日本酒にレバーペースト?と思うかもしれないが、焼き鳥のレバーやもつ煮で飲んでるやん、と口ごたえする。
ちょっと前に手に入れた、壱岐の麦焼酎酒造が復活させた日本酒、「よこやま 純米吟醸 SILVER7」。ピンクのラベルが「ワイングラスで飲んでもいいからね」と許してくれてる感がある。
ジューシーで華やか、甘いけれどもぐずぐずとはしていない。
赤ワインが王道かもしれないけれど、ねっとりリッチで奥に甘みのあるレバーペーストに、キンキンに冷やした「よこやま」いいねー、と台所でせいぜい酔ってしまった。
レシピには、そこまで書いていませんでした(当然だ)。
指示に従わない方が、結局はおもしろい時間や人生が過ごせるのも、イヤと言うほど知っている。
さて、大量にできたレバーペーストにどんなお酒を合わせようかな。
特定名称 純米吟醸
原料米 山田錦
酒の種類 一回火入れ
テイスト ボディ:軽い+1 甘辛:甘い+1
よこやま (長崎 / 重家酒造)