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2021
9/25
しろこさん
満足度 4.0
ヨドバシ梅田の片隅が、どえらい日本酒コーナーになっていた。
47都道府県制覇で、残っている県を埋めにかかるのにピッタリ。
埼玉、鹿児島、そして大分。
大分県は前からチェックしていた「智恵美人 純米吟醸」を買う。
「ちえびじん」という、ひらがなの名前のはよく見かけるけれど、今日のは漢字バージョン。地元流通のブランドは、漢字らしい。そして「知恵のある美人=才色兼備」的なネーミングかと思ったら、創業者の奥さんである「智恵さん」がまち一番の美人さんだったという、のろけ満載の「うちの奥さん美人でしょ」のネーミングだった。
日本酒の名前になるなんて、いいなぁ、智恵さん。
この日は、心がぽっきり折れそうな仕事を何とかやりきり、自信をすっかり失った夜に、飲み相手と分けながらこのお酒を飲んだ。
一瞬、おっ、甘いかなと思わせといて、後腐れなくキレがいい。控え目な品の良さ、食中酒として人気があるのがわかる。智恵さん、可愛らしさの中に、芯のある人だったんだろうか。
私は芯がぐらぐらしっぱなしで、この日も短い時間に酔ってしまい、ただの甘ったれになってしまう。
そばにいてくれる人に甘く、自分に甘い。多少は知恵が無いとできない仕事をしてるはずなのに、あれ、こんなに頭が悪かったかな、と溶けながら思う夜。
愛された女のひとの名前がついたお酒、疲れと胸の痛みに効きます。
特定名称 純米吟醸
テイスト ボディ:普通 甘辛:甘い+1
智恵美人 (大分 / 中野酒造)