しろこさんさん(2021年11月2日)の日本酒「風が吹く」レビュー

　前に「端っこはおいしい」と書いた。
https://www.saketime.jp/reviews/162062/
※「美丈夫　CEL-66」のレビュー

　その時に紹介した「鰹のたたきの端っこ」を置いてるスーパー玉出に新たな端っこが！

　「うなぎ蒲焼き切り落とし」、３５９円。

　確かに、うなぎのお寿司とか置いてるので、製造過程で出てくる切り落とし。コレを売ろうというのが、いやもうＳＤＧｓやわ（適当）。

　買って帰り、キュウリを甘酢でさっと漬けたものに、レンジであっためた「うなぎの端っこ」を和える。

　もう、今までの「うざく」とは次元が違う。

　ぬくめてふっくらした魚の身と、とろけた脂。そこに、しゃきしゃきのキュウリが合わさって飲まずにはいられない。

　商店街でふらっと入った酒屋で買った「風が吹く　山廃仕込　純米吟醸生酒　うすにごり」を注ぐ。淡い甘さと、山廃のぎゅっとした酸とうまみがいい感じ。

　「風が吹く」という名前もいい。

　自分にとって、今、どんな風が吹いているんだろう。

　この数年間、逆風も追い風も嵐もぜんぶ経験した。コロナ禍で今までの日常が止まり、思いがけず、穏やかな風の中でゆったり過ごす時間ももらえた。

　そして、今はまた世の中が動き始め、せわしなく追い立てる風と、少し不穏な風が吹き始めている。

　どんな風でもやり過ごせたらいいんだろうけど、くそ真面目に受け止めて、目に砂が入って泣いたりしている。

　
　僕は風に向かって立つ、ライオンでありたい（byさだまさし）


　そんなフレーズを心の支えに、今はもう少しだけ酔っていよう。


　それにしても、スーパー玉出の底力よ。「うなぎの蒲焼き切り落とし」、見つけたら買うことを全力でオススメします。