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2022
4/29
ばんない さん
満足度 5.0
鍋島 大吟醸 霞 生酒
2022.03製造 1本/66本
※当鍋島は特約店では販売しておりません。また、御宿富久千代利用者であっても利用タイミングによっては購入できない鍋島となっています。蔵での直売も行っていませんので、蔵元様へのお問合せ等もご遠慮ください。
鍋島77本目
【この世に存在するのは66本。幻の鍋島】
4月1日、御宿富久千代さんに宿泊をした際のディナーにて…
「今夜はばんない様が絶っっっっ対飲んだことがない鍋島をご用意していますので楽しみにしていてください♪」
と仰り、料理長が自信満々にデザートと一緒にペアリングで登場してきた鍋島が…ん!?なんじゃこりゃ!?眼前に現れたのは「未知の鍋島」でした。それが…
「鍋島 大吟醸 霞 生酒」です。
霞(かすみ)…と入れておりますが「うすにごり」や「かすみ酒」と言ったほうがピンときます。霞と付けたのは飯盛社長に電動自転車(笑)で鹿島の町を案内していただいた際に感じた風光明媚な印象から、朝が来て夕方がくる…日々の町の季節の移ろいに思いを馳せての私なりの命名です。
では、早速細かく見ていきましょう。通常の大吟醸との違いですが、まずは外観から。瓶は通常の黒フロスト瓶から鮮やかな透明グリーンに変更されており、通常では「限定品」とシールが貼ってある位置に生酒シール!この鮮やかなグリーン瓶に生酒シールと相まって見慣れなさすぎるため違和感あります笑。そして肝心の中身ですが、大吟醸にしてまさかの生酒。コレだけでも既に通常の鍋島大吟醸と大きく違うのですが、今回はオリが少し入ったうすにごり仕様となっています。
生産本数はまさかの66本。オーベルジュでもほとんど出すことがないようで、もちろん特約店での販売もしてないという実質蔵内限定酒。裏鍋島どころではない「幻の鍋島」でしょう。
んで?味わいどうやったん!?…ディナー中は全てが極上すぎてこの鍋島の味わいもあまり覚えてない(覚えとけ!笑笑)ので、今回はゆっくり、贅沢に、宅飲みで味わいたいと思います。皆さん、どうが最後までお付き合いくだされば幸いです。
【スペック】
○使用米
山田錦
○精米歩合
35%
○アルコール度数
17度
【味わい】
○温度帯
花冷え〜熱燗
○香り
甘くフルーティ吟醸香ながら、気品ある印象
○含み
生らしいジューシーかつ軽やかな口あたりから、雑味ない上品な甘味。
○中盤
含みの印象から一転、軽やかながらお米の旨甘味がグッと感じられるようになます。アル添らしさはとくになく、ひたすらにクリア。
○余韻
中盤以上にお米、吟醸香、甘味が盛り上がり、鍋島らしい苦味も感じられるます。
【甘辛】
甘口
【燗】
和三盆のような上品な甘味とやわらかな吟醸香。燗との相性はよくないかな…と思っていましたが、そのようなことはありませんでした。
オススメは人肌。上品な甘味と燗でも健在なフレッシュ感を味わえます。
★総評
通常の鍋島大吟醸よりもフレッシュ感が顕著に感じられます。とくに含みでは鍋島らしからぬパイナップル感がうっすらと感じられたことには驚き。そして、はじけるようなフレッシュな口あたりからの洗練されたお米と吟醸香の組み合わせはこの霞鍋島でしか味わえない、まさにonly one鍋島。これはうまい以外になんと言えばいいのかわからない。
【結びに】
「特約店で売っていない鍋島」「世界で66本」というパワーワードから今回の鍋島は大変貴重なもので、勿体無くてとても飲めない…といつもなら何ヶ月も冷蔵庫に入れておいてしまうところです。私も今年の7月4日の鍋島の日のために保存を…と考えていました。しかし、今回開栓を決断したのには理由があります。
「味が変わっちゃうんでね。早く飲んでもらいですね」
鍋島杜氏の飯盛氏から私におっしゃった一言です。私が「勿体無くて1年とか寝かせてしまうんですよ…(生酒のことです)」という話を蔵見学中に飯盛氏にしたところ、いただいたお言葉です。
ときどき、蔵元自体が「寝かしたほうが…」とか、新政さんのように「○○度保管で○年」と熟成期間をオススメしているケースはありますが、その他は、杜氏さんとしては自分がここだと決めてリリースした自信の味をタイムリーに飲んでもらいたいと思うのです。しかし消費者がその「一番のタイミング」をわざわざ遅らせて飲むのはいかがなものか…。まぁ、個人の自由なのですが、おそらく飯盛氏は味わいが変わる前に自慢の鍋島を一番うまいタイミングで飲んでもらいたいのでしょう。その一番のタイミングでその鍋島を飲まないほうが逆に勿体無いんだな…と。
「杜氏の想いを、飲む」
ということはこういうことなんだな…と心から感じました。また、今後の鍋島の生酒との付き合い方を気付かされた素晴らしい時間でした。
生の鍋島は即飲む!それが飯盛氏が願う一番おいしい鍋島の生酒の飲み方であり、飯盛氏の想い。飯盛氏が仰るなら仕方ない笑
また新たな鍋島に対する自身の流儀が生まれました。
鍋島の生酒を飲める日もあと少しとなってきましたね!皆さん、鍋島生酒シリーズの飲み逃しがないように!そして買ったら即飲みましょう笑
それでは、今宵も素晴らしい鍋島生酒ライフを!特定名称 大吟醸
原料米 山田錦
酒の種類 生酒
テイスト ボディ:普通 甘辛:甘い+1
鍋島 (佐賀 / 富久千代酒造)
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ばんない 2022年4月29日 20:45:45
福丸氏、私もどこかで聞いたような名言ですが、受け売りではなく、身をもって感じることができたのは私の誇りです。勝手に命名してますが、公式ではないんです…。
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ばんない 2022年4月30日 11:49:52
たけさん、これはもうヤバイっす笑。そうそう、今季から瓶の蓋がスクリューのキャップに戻ったのですが、キャップなら上部に「鍋島」が入るようになりましたよー!
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ばんない 2022年4月30日 11:52:29
sagiさん、宿泊しても買えるかわからないとか笑いますよね笑。とりあえず農民寝かせてますが、何回開栓しようとしたことか。ちなみに飲み頃まであと3年笑笑
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