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2022
11/5
たいき さん
満足度 4.0
苗場山 純米酒
キリリとした後味
山頂で熱燗にして日向燗まで下げつつ飲みました
苗場酒造㍿(新潟県中魚沼郡津南町下船渡戊555)
https://www.naebasan.com/
1907年(明治40年)創業
日本百名山「苗場山」 日本百名水の「龍ヶ窪」
苗場山頂には高層湿原が広がり、冬には雪田草原となる。
その豊富な雪から生み出される清冽で豊かな、龍ヶ窪を代表とする伏流水は日本を代表する軟水から生まれる芳醇で旨味のある味わいになる。
「醸す森」「苗場山」
「醸す森」
「さわやかな吟醸香があり、お米の甘みと旨味が凝縮され、飲み飽きしない日本酒を目指したい」
フルーティーな日本酒 醸す森
フルーティーな日本酒 醸す森
苗場酒造は、1907年創業。
日本有数の豪雪地帯である新潟県中魚沼郡津南町で、
古くから高品質で愛される日本酒を醸してきた地酒蔵です。
地域の方々に寄り添ってきた歴史を大切にしながらも、
様々な人の思いが重なり、この度、
新しい銘柄のお酒造りを始めることとなりました。
「さわやかな吟醸香があり、お米の甘みと旨味が凝縮され、
飲み飽きしない日本酒を目指したい」
洗米・麹・仕込・上槽のほとんどを手作業とし、
とにかく繊細に、優しく、手間とコストをかけてつくった、こだわりの逸品。
日本酒が好きな方にも苦手な方にも喜んでいただける、濃厚な甘みと旨味。
口に含んだ後にかけぬけるのは、酵母が作り出す爽快な微炭酸。
小さな地酒蔵が、大きな夢と情熱をかけて挑む、
「新しくて、フルーティーな日本酒」。
それが「醸す森」なのです。
フルーティーな日本酒 醸す森(純米大吟醸-山田錦40-生酒、純米大吟醸-生酒、純米吟醸-生酒)
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蔵元 新保光栄の思い
日本酒は大人の最高の楽しみだ
蔵元である新保は、1962年新潟県小千谷市生まれ。小千谷市が属する魚沼地方は酒蔵も多く、日本酒はもちろん、杜氏や蔵人もとても身近な存在。大人たちが毎日のように楽しそうに日本酒を飲む姿を見て、「日本酒は大人の最高の楽しみだ」と思いながら育ちました。
新潟県湯沢町でホテル・レストラン経営を始めた新保は、仕入れのために魚沼の有名酒蔵が行う試飲会に出向き、そこで今まで飲んだこともないような素晴らしい日本酒に出会いました。
低迷する日本酒需要の中でも、潜在する大きな魅力と可能性を感じましたが、これらの多くは、量や価格の問題で購入することはできませんでした。
「それなら自分で思った通りの世界最高の日本酒を造ってみたい」と思ううちに様々なご縁があり、水・米・人・風土と世界最高の条件を持ちながらも、後継者問題を抱えていた津南町の「瀧澤酒造(現:苗場酒造)」に出会い、蔵元になることとなりました。
日本酒はいいものを造ろうとすればするほど、材料費・人件費・設備費等でどうしても高価になってしまいます。
例えば、精米歩合ひとつとっても、酒米は削るほどきれいな味になりますが、削りすぎればコスト面や品質の不安定さが懸念事項となります。
何より、元々米作りもやっていた蔵元としてはあまりにもお米に申し訳なく、目指す方向ではありません。
目指すのは、「日本酒が大好きな人はもちろん、日本酒が苦手な方、初めて日本酒を飲む方や海外の方にも喜んでいただける日本酒」「学生や若い方でも手が届く、高品質ながら少しでも価格を抑えた日本酒」。
そんな蔵元にひとつのアイデアを出してくれたのが、山岸裕一さんでした。
松之山温泉「酒の宿 玉城屋」「Hotel 醸す森」オーナー 山岸裕一さんの思い
乾杯酒として飲んでいただき、でも最後にもう一度飲みたくなる、そんなお酒が造りたい
山岸裕一さんは、新潟県唎酒チャンピオン・日本酒ソムリエ・「第5回世界唎酒師コンクール」世界7位・ワインソムリエ・「2019年旅館甲子園」全国優勝など、多方面で輝かしい実力を持つ、お酒のスペシャリストです。
日本三大薬湯の松之山温泉「酒の宿 玉城屋」、そして「Hotel醸す森」のオーナーでもあり、自身が経営する宿でお客様に提供する日本酒をプロデュースしてみたいと思っていたところに、新しいお酒を求める苗場酒造の蔵元、新保と出会って意気投合。山岸さん全面監修の日本酒を作ることになりました。
「乾杯酒として飲んでいただき、でも最後にもう一度飲みたくなる、そんなお酒が造りたい」
「地元津南産の五百万石で醸す、フルーティーで酸を感じるお酒を造りたい」
そして、閃きました。
「1段仕込みで作ってみませんか?」
「1段仕込み」は大変コストがかかりますし、1回の作業で全て味が決まってしまうため、繊細な作業が求められます。
蔵元は思いました。
「コストがかかっても、難しくても、どこにもない本質的に美味しいお酒が造りたい。この新しい酒造りは、若い武田に任せてみよう」
製造責任者 武田翔太の思い
任されたからには、自分の持つ全てのチカラをかけて美味しい日本酒にしたい
「醸す森」の製造責任者である武田翔太は、1995年生まれ。苗場酒造のある津南町で生まれ育ちました。
高校卒業後、苗場酒造に入社。「にいがたの名工」にも選ばれた名杜氏「新保英博」さんに4年間直接指導を受け、「非常に優秀で吸収力がいい」と評価された、苗場酒造のホープです。
杜氏:内山勝也
蔵元:新保光栄
前杜氏:新保英博
冬場の寒仕込みは内山勝也が杜氏を担当していますが、内山が不在となる4月〜10月の「醸す森」の製造を、武田は蔵元から任されました。
もちろんプレッシャーもありますが、「任されたからには、自分の持つ全てのチカラをかけて美味しい日本酒にしたい」と、若さゆえの素直さ、ひたむきさで、ただまっすぐに理想のお酒を目指します。
そんな彼を支えるのは、気心の知れた蔵人達。
お互い方言で屈託なく話し、酒造りについて熱い議論を交わすこともしばしば。
小さい酒蔵だからこそできる小回りと知恵の出しあいで、武田を中心に全員で、持てる技術を全てつぎ込んだお酒を醸します。
製造責任者:武田(前列中央)と蔵人
1段仕込・生原酒・袋搾りにこだわる
1段仕込み
通常日本酒は、仕込みタンクに酒母を立て、添・仲・留と蒸米・麹・水を3回に分けて加え、アルコール発酵を行う、いわゆる「3段仕込み」で造ります。その方が、ある程度の品質を保ちながら大量生産できコストが下がるからです。それに対し、その作業を1回目の添だけで行うのが「1段仕込み(添仕込み)」です。
糖がアルコールに分解される途中の非常に若い段階で搾るため、14度程の低アルコールで、初期に出る芳醇な吟醸香とお米の甘味を残したまま、フレッシュで豊潤なお酒になります。
また、通常の日本酒の造りよりもお米が多く必要でコストが上がること、難しく繊細な造りのため一度に少量しか造ることができないことも、1段仕込みの特徴です。
しかし、この1段仕込みによって生まれる甘みと酸味、そして吟醸香は、発酵食品である日本酒の、ある意味原点といえる味です。
これが「醸す森」独特のフルーティーな味わいを生み出します。
生原酒
フレッシュなお酒を提供するために、火入れも割り水もしない、生原酒にもこだわりました。
酵母の働きを止める火入れをすれば、若干とはいえフレッシュさがなくなり、アルコール度数を加水調整する割り水を行えば、せっかく贅沢に作った旨味を損ねてしまいます。
特に、火入れを行わない生酒は酵母が生きているため、詰めた後も瓶の中で熟成を続けます。日が経つにつれて楽しめる複雑な味の変化も、発酵食品である日本酒元来の魅力のひとつです。
袋搾り
上槽は、圧搾機で搾るのではなく、袋搾りで行うことにしました。
圧搾機より時間も手間もかかりますが、優しく搾り出すことで雑味を最小限に抑え、ヤブタ香という独特な香りも防ぎます。
そこから生まれた酒粕は、搾り切らなかったお米の甘みと吟醸香を残し、まるで「食べる甘酒・調味料」。
「醸す森」とは、「酒の宿 玉城屋」が経営する、十日町市松之山黒倉にある ホテルの名前。森の深い緑に囲まれたこのホテルのコンセプトは、“あなたを醸す”。造りのコンセプトは「1段仕込み・生原酒・袋搾り」
・1段仕込み
糖がアルコールに分解される途中の非常に若い段階で搾るため、14度程の低アルコールで、初期に出る芳醇な吟醸香とお米の甘味を残したまま、フレッシュで豊潤なお酒ができあがる。一方で3段仕込みよりお米の消費量が多くコストが上がる、難しく繊細な造りで1度の仕込みで少量しか生産できない。この1段仕込みによって生まれる甘みと酸味、そして吟醸香は、発酵食品である日本酒の、ある意味原点といえる味である。
「生原酒」
特に、火入れを行わない生酒は酵母が生きているため、詰めた後も瓶の中で熟成を続ける。日が経つにつれて楽しめる複雑な味の変化も、発酵食品である日本酒元来の魅力のひとつ。
「袋搾り」
圧搾機より時間も手間もかかりますが、優しく搾り出すことで雑味を最小限に抑え、ヤブタ香という独特な香りも防ぐことができる。そこから生まれた酒粕は、搾り切らなかったお米の甘みと吟醸香を残し、まるで「食べる甘酒・調味料」。
テイスト ボディ:普通 甘辛:辛い+1
苗場山 (新潟 / 苗場酒造)