従来の銘柄「名刀正宗」より、世界遺産にも指定されている地元・姫路城の別称「白鷺城」に因んで命名、大吟醸酒を中心に使用している。この銘柄を使い始めた昭和末期より吟醸造りで頭角を現し、平成2年から7年連続で「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞、一躍注目されるようになった。米に由来する豊醇な味わいを載せしっかりした体躯を感じさせる酒質は、淡麗で香り高い大吟醸酒が席巻する中で、播州地方の酒の特徴を反映させながら独自のスタイルを貫いている。 高い技術力を活かして、「亀の尾」を高精白した「亀の甲」ブランドでは6%まで精米した「寿亀」をリリース。‟日本一小さい「山田錦」の白米で醸した酒”をキャッチフレーズに、精米歩合15.4%の「縁結・結寿」など、高度に精米した純米大吟醸造りにも挑戦。すっきりとした透明感のする感触の中にも、ほのかな旨味が潜む。 一方、純米吟醸、純米酒等のアイテムは、たっぷりした醇味が特徴的な地域特有の酒質がよく表れ、灘の大手がひしめく兵庫県内にあって、高級酒に特化した播磨地区を代表する銘醸蔵として存在感を誇っている。(松崎晴雄)