加賀の月のクチコミ・評価
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福丸
3.0
「加賀ノ月 月光 純米大吟醸」
今日は連続長編ドキュメントの最終回です。
(注) 本レビューには、日本酒と全く関係の無い内容が含まれます。また無駄に長く、下品な構成となっておりますので、閲覧に際しましては十分ご注意下さいますようお願いいたします。
今日の酒も頂き物セットのコレ。
石川の加賀ノ月です。
香りは北陸の掟に従った穏やかなヤツ。
自分の中の大吟醸っていうイメージとは少し違い、華やかさはあまりない。
味もやっぱり穏やかで落ち着きはらったヤツ。
甘味、酸味、旨味の主張が控え目。
そしてエースさんがいうところの、微かに感じる木造建築の味(笑)。
でも淡麗微甘口でスルスル飲める、これもいわゆる食事の邪魔しないヤツですね。
やっぱり北陸の酒は、日本海側の海の幸と合わせてこそ生きるように設計されているんかな?
白身魚、イカ、貝みたいな淡白なヤツ。
マグロ!カツオ!って太平洋側な感じではないのかな、と一人納得の北陸シリーズなのでした。
そしてここからは期待されてもいないのに三回目まで引っ張った、島キャンのその後。
時刻は朝6時。
沖を漂っているカヤックを優雅に眺めてるヒマはありません。
よっし!と意を決する前にすでにパンツ一丁になってるオレ。
待ってろよスキマー116!(カヤックの名前)、いま助けてやるからな!
いや、どちらかと言うとオレを助けてくれ(涙)!
朝の6時過ぎからオンリーパンツで海に飛び込む犬…。
たのむ、こんなオレを誰も見つけないでくれ!という願いも虚しく、二人乗りの釣り人の小型ボートが島陰からぶぃ~んと参上…。
もー!なんでおまえらこんな朝早いねん!いや、むしろオレか?
と心の中で一人ツッコミながら、爽やかな作り笑顔で泳ぐオレ。
そしてボートは当然のようにオレの元へ…。
ボート「だ、大丈夫ですか!!?」
オレ「え?な、なにがですか?」
ボート「落ちたんですか?海保呼びましょか?」
オレ「え?いやいや、暑いから水泳を…」(気温20℃)
ボート「(カヤックを見ながら)あ、あぁそうですか…」
去り際にボートの二人がヒソヒソ会話してました。
「ありゃアワビ採っとるで」
なんだか今度は密漁者になってるオレ。
でもまあ、無事(?)カヤックをなんとか岸まで引っ張ってこれたわけです。
あ、海上で再乗艇はしません。釣具満載なんでひっくり返ったら全パーなんで。
というわけで早朝からパンツ一丁で泳がされ、密漁の疑いをかけられ、ズブ濡れでブルブルの犬なのでした。
もしカヤックが見えない所まで流されてたらと思うとゾッとします。
いや、十分ゾッとしたんですけど。
ところが。
岸に戻りホッとしたのもつかの間、腹が冷えたのか?
今度は猛烈な便意を催します。
あ、あれ、どうしよう?紙なんて持ってないのだが…。
そうだ、海行こう。
もはや全身ずぶ濡れの犬に恐いものなんて皆無。
あらよっと、脱糞 in the seaだ!
フーッすっきり!と岸に向かうと、ん?
なんかイヤな気配が…。
うおっ!○んこが後をついてくるやないか!?しかもちょっとゲリー状のヤツが!
そうなんです、水中でう○こして歩くと、浮き上がったヤツが水流に引かれて後をついて来るんです。
何が恐いってコレが今回一番恐かった、というお話しでしたとさ。
そして最後、根性で旨いヤツ数匹お持ち帰り成功(笑)。
今回の教訓。
「海中脱糞後は素早く潜って逃げるべし」
是非あなたも素敵なサバイバルライフを。
2020年10月4日
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すぎちゃんの冒険
3.5
「静寂の中の満月」
石川・加賀ノ月・純米吟醸(満月)・精米歩合58%・五百万石・9号酵母
・この加賀の月「満月」も2012,2013にノーベル賞授与の晩餐会で提供された、ということなので少し調べてみた。どうも晩餐会で提供されるお酒自体は相当数のようで日本酒だけでも4種類?そりゃそうだね、一般のディナーショーでも選べるんだからだから晩餐会なら尚更のこと。で、それを毎回選定しているのはソムリエの担当会社らしい。情報量から考えておそらく彼らの評価もさることながらマーケティングの力も大きい。考えてみれば当たり前だけどノーベル財団が選ぶ栄誉なわけでは無かった(笑)。
・ちなみに加賀の月のグレートは本醸造が三日月、純米が半月、純米吟醸がこの満月、純米大吟醸が月光である。丸くて明るい方が格上なんですね。月を米に見立てるとより削った三日月が大吟醸なのだが、まあそれは誤解を生むか(笑)。
・さて満月のお味だが、静かに冷え込むような薄い吟香と飾り気のない甘みと酸味。上立ってくるような華やかさやふくよかさは抑えて、むしろそういうのは恥ずかしいことと言わんばかりにすっと目を伏せて消えて行く。上品といえば上品、暗いといえば暗い。しーん、としている。静寂こそがおもてなしと言われているようだ。ネーミングから考えるとそこは狙っているわけだから、9号酵母でも蔵によればこんな表情を作れてしまうことに驚く。
・このお酒は短調というかマイナーコード系が似合う。ベートーベンならどこか悲し気なピアノソナタ14番なんか絶妙だ (そしてそれはまさに「月光」と呼ばれる)。日本なら荒城の月。「春 高楼の 花の宴 めぐる盃 影さして…」意味不明の寂しさにこのお酒がピッタリすぎる。やっぱり狙ってつくってるんだろうなぁ。。十四代では心がウキウキしちゃって場が破壊される(笑)。このお酒とどこか幸福そうなモーツァルトも絶対に合わないと思う(笑)。
<旧サイトから引っ越し分のため日付は正しくありません>2019年10月27日
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