すんごい土砂降りで、駅で途方に暮れる。
がんばって帰ってもいいけど、ストッキングに跳ね上がった雨粒で気持ちがすでに萎えている。
目の前には、前から気になっていた寿司屋がある。「おひとり様でもどうぞ」と立て看板にあるので、素直に従ってみた。
地酒のメニューをざっと見て、飲んだことの無い「古都の雫」を注文。あとは海老のお寿司の盛り合わせと、アボカドと鮪のユッケを頼む。
お酒をびっくりするほど注がれて、焦る。一人飲みは好きでも、分ける相手がいないのは辛いな〜と飲み始める。
よく冷えてさっぱりとした後口のお酒。果実っぽいと説明にあるけれど華やか過ぎず、しっとり落ち着いている。
牡丹海老のとろっとした甘さと合わせると、仕事の疲れも少し遠のく。まぁ、いい日本酒で魚介に合わないってことはほとんどないですよね。
蓮根まんじゅうがあって、珍しいなと注文する。あったかくて香ばしい食べ物にも、ちゃんと合う。
仕事帰りにぼんやり一人飲みするのにいいなぁと、結局は升にたっぷり入った分も飲み干してしまった。
『ひとりで飲めるもん!』(コナリミサト)という漫画があって、最近ネット配信のドラマもやっていた。
思いつきの「ひとりで飲めるもん」の立ち寄り酒、店を出るといい感じに小雨になっていて、うーん、大正解〜と気分よく帰路に。
ただ、飲み過ぎてふらつくヒールで、駅の階段を踏み外した失点は痛かった……。
今度は酒も肴も「わけわけ」できる人と来よう、と思ったのでした。
特定名称
純米大吟醸
テイスト
ボディ:普通 甘辛:辛い+1