若手の醸造家を支援していくことで知られる木花之醸造所(東京)。富久千代酒造にて酒造りを学び、二代目醸造長を務めた日向勇人氏が、醸造長就任と同時に立ち上げたのが「でじま芳扇堂」である。定番酒の醸造と並行して自身のどぶろく「芳扇」をリリースし、料理や能などとコラボしたイベントを東京や長崎にて行ってきた。醸造長を卒業した後、2023年に長崎出島にて醸造所を立ち上げ独立を果たす。「芳扇」は、「芳しい日本の美」の風を、「扇の町・出島」から発信していくという創業の理念が名の由来である。どぶろくという日本の古来の酒を現代的にアップデートし、米だけで醸す酒がどこまで食中酒として調和できるかを追い求めている。