長野は塩尻。長野県の中央に位置し、北アルプスと中央アルプスに囲まれ、山脈を越えて吹き込む乾燥した空気が吹き込み、乾燥した気候。冬は氷点下になる厳しい寒さの中、無駄に電力や機械の使用を最小限に、自然のまま気候風土を活かした酒造りを行う。洗米や米の移動も人手で丁寧に行い、麹づくりに於いて湿度を下げたい時には麹室の換気口を開け、塩尻の冬の乾燥した自然風に委ねる。酒米も有機肥料を使って作られた契約農家からの原料のみを使用。現杜氏は味噌用麹を酒造りに転用し新境地を切り開いたことでも有名な森川貴之氏が務める。他酒蔵で経験を積み、若くして数々の受賞酒を生み出しながらも、自身の生まれ育った水や米、酒蔵の空気を活かして、忘れ去られた地元の味を作り直したい、と塩尻に戻り、いわゆる受賞酒とは真逆の、新進気鋭のシリーズを生み出している。ガツンと甘みや旨味が全面に出た「笑亀」はお味噌や漬物が定番の濃いめの食卓にぴったり。