りこぴんさん(2024年5月2日)の日本酒「開春」レビュー

米、漬物、わずかにパイナップルが入ったような香り。純米吟醸生原酒というスペックの割には、香りの強さも系統も落ち着いており、味吟醸を予感させるものでした。

予想通り、ほんのりした甘味と酸味の後、とても強い旨味と穀物感がどんどん追いかけてきました。生酛の独特な後味はもちろん、まるでもち米四段仕込みのようなどっしりした風味もあります。「濃醇」を素でいくようなお酒で、かなり好みでした。
キレはあまりありません。しかし嫌な苦味などがほとんどないので別段問題はなく、むしろこの緩やかなキレに身を任せてしばらく旨味の余韻を味わいたいとさえ思います。

アテは甘口醤油をつけた鳥刺しや角煮など濃いめの肉料理が多かったですが、全く負けることなく楽しめました。そのまま飲むとやや甘口、アテを合わせると中口〜中辛口くらいに傾くので、人により様々な楽しみ方ができそうです。