兵庫県丹波篠山に蔵をかまえる狩場一酒造の「秀月」は、地元を中心に長く愛される代表銘柄だ。三代目当主が、月の美しく光輝く様子を見て名づけたそう。狩場一酒造の歴史は、丹波杜氏の狩場藤蔵(とうぞう)氏が1916年に創業したのがはじまりだ。創業以来大切にするのは、手間を惜しまない基本に忠実な酒造り。特に麹造りは手作業で丁寧に行うことにこだわる。現在杜氏をつとめる竹内 直樹氏は、先代の藤井 隆男杜氏の技を受け継ぎつつ、新たな酒造りにも挑戦する。めざすのは「人の心にも、体にもやさしいお酒」だ。「秀月 特別純米酒」は、酒米「山田錦」を使用した米の旨みをしっかりと感じる1本。ほのかな甘味と酸のバランスがちょうどよく、どんな料理とも相性が良いので食中酒としておすすめだ。