三毳山 蔵のまち 純米吟醸酒
栃木市岩船町にある造り酒屋さんに行って買いました。やはり、お酒は造り酒屋さんに行って買うのが一番です。しかし、よくぞこんな辺鄙な場所で造り酒屋を始めたものです。車やバイクでないと行けません。県道11号線から西に入ったところにあります。
建屋の造りは、造り酒屋然としています。古色蒼然とでもいいましょうか。敷地の中に入ると、事務所らしき建屋があり、中を覗くと、帳簿が開いています。誰も見えませんが、とにかく重い扉をガラガラとスライドさせて、「ごめんくださ〜い。」と言ってみました。すると、奥の方から年配の女性がやってきました。きっと女将さんでしょう。「お酒を売ってください。」と告げると、「どんなお酒を?」と聞かれたので、「銘柄を教えてください。」と言うと、「あっ、そこにありますよ。」と言われて、見てみると、ショーウィンドウ的なところに銘柄一覧と瓶と価格がディスプレイしてありました。女将さんによると、「朝日栄」は業務用とのことで、ここでは販売しておらず、ここで買えるのは「三毳山」とのことでした。
私が選んだのは「三毳山 蔵のまち 純米吟醸酒」の四号瓶1650円(税込)です。お願いすると、「冷蔵庫から取ってくるので、ちょっとお待ちください。」と言って、女将さんは奥へ消えていきました。直ぐに戻ってくるのかと思っていたら、しばし戻ってきません。10分ほどして戻ってきた女将さんが手にしていたのは、冷え冷えの四号瓶でした。「マイナス5℃で貯蔵してあったからね。」と女将さん。どうやら瓶貯蔵ではなく、タンク貯蔵のものを瓶詰めしてラベルを貼り、出荷年月を印字したようです。詰めたてのホヤホヤです。よく見ると、製造は2019年4月と記載されています。つまり、1年4ヶ月の貯蔵期間を経たお酒だったわけです。
家に帰って、早速飲んでみると、香り(ハナ・含み)佳し。注ぐときから予想していたのですが、ややトロッとしていることからも濃醇です。甘めですが、高い酸度で、バランスが取れています。ただ、惜しむらくは、喉越しにピリッとした感じがあることです。これさえなければ、もっと高い評価点でもいいと思います。
特定名称
純米吟醸
テイスト
ボディ:重い+1 甘辛:甘い+1