華燭 特別純米 熟成原酒生詰。冷やで開封、冷やで呑む。口に含むと黒糖やメロンのような強いコクを感じる。じんわりと広がりながら、すーと呑める。後味を〆るのはミネナルの苦み。入りの豊かさと、広がり方、締め方がすべて独特で、唯一無二。酸味がないにもかかわらず、ここまで心地よい後味は他にない。燗にすると最初のコクが若干弱まり、呑みやすくなるが基本の味の形は変わらない。基本的なバランスが良い。
和食に合わせる食中酒としてかなり優秀。酸味でしめたり、舌を整えたり、旨味で味を膨らませるのではなく、食材の輪郭を際立たせる。良い料理にとても合う名脇役。
その一方で3杯以上呑むのは進めない。くどさが出てくる。
くどいなとか、それでも呑みたいというときは肴に柑橘類(みかん等)をお勧めする。甘みと酸味が+されて、面白い。
個人的には開封して1週間してからの方が旨味のドスが消えて、良いバランスになったと思う。注意点はあるものの、全体的に優秀である。こういう酒を旨く吞ませてくれる料理屋がよい。
特定名称
特別純米
原料米
福井県産五百万石・福井県産華越前
酒の種類
原酒
テイスト
ボディ:重い+2 甘辛:普通