1918年創業の舞鶴酒造が誇る代表銘柄「田从(たびと)」。「从」は古代中国文字で人の集まりを表し、お酒を造る人・売る人・味わう人の関わり合いを忘れないようにとの想いで名づけられた酒名だ。舞鶴酒造が蔵をかまえるのは、皆瀬川の扇状台地に位置し豊富な伏流水が流れる秋田県横手市平鹿町。当主の工藤 幹男氏とその娘である工藤 華子氏が杜氏をつとめ、純米酒のみを醸す全量純米蔵だ。現在は約200石の生産量で、仕込んだ酒は3年から5年ほど熟成させて出荷する。めざすのは、米の旨みが口の中で広がり、料理とともにゆっくりと楽しめる酒だ。減農薬特別栽培米をつかって醸した「田从 純米酒 天然琵琶清水 減農薬特別栽培米仕込」は、米の優しい甘味が感じられる純米酒。酸味と旨みのバランスがよく、食中酒としておすすめの1本だ。