雨が降り続く中、どこにも行けない夏休みを飲み比べながら過ごす。
この日は酒屋で勧められた「浅茅生 ひと夏」「両関 翠玉」そして酔ってポチったのを忘れてて、いきなり宅配のオッちゃんが抱えてきた「美丈夫 CELー66」。
後者の2つは似た感じのフルーティ、翠玉の方がちょっとキレがいいかな、という感じ。
「ひと夏」は日本酒らしいどっしりした味わいもあって、違いが際立つ。
少し薄暗い部屋で、飲んで、食べて、うとうとして、また起きて飲み直す。だらしない夏休みになってしまうのは、自分たちがだらしないからではなくて、きっとコロナのせい……と、責任転嫁をする。
この日は怪我をしたところが腫れていたので、飲みすぎないように管理され、「痛かったら言ってね」と初めての時のようなセリフを何度か聞いた。
3種飲んだ中で、この日の一杯を記憶に留めるなら「翠玉」。
翠玉、とはエメラルドの和名。きらめく果実っぽい甘みと酸味のあとで、きれいに去っていく。
残されたさびしさを埋めるように、もう一口。酔うほどに痛む傷は、どこの傷なんだろう。
今夜もまた。
次々と飲ませる夏酒たちに助けられ、酔って正気を保ってます。
特定名称
特別純米
酒の種類
無濾過 生酒
テイスト
ボディ:軽い+1 甘辛:普通