そのユニークな名前から、一度聞くと忘れられない日本酒「死神」。蔵元自らが日本一縁起の悪い酒と掲げている銘柄だが、はじまりは流行と真逆の日本酒をつくったら面白いのでは、という発想からだったそう。おめでたいときに飲むお酒のイメージと正反対の酒銘をなづけ、淡麗辛口ブームのなか芳醇旨口の酒として誕生した。醸すのは島根県にある加茂福酒造。大正11年に加茂神社の御神酒酒屋として創業し、地元で愛される酒造りを続けてきた。社長の吉賀氏が杜氏となり、高品質かつ個性的な酒造りをモットーにしている。「死神」は少し黄色に色づいた見た目と、しっかりとした旨口の味わいが個性的。冷から燗までいろいろな楽しみ方ができ、一度飲むとくせになるので日本酒愛好家からも評価の高い1本だ。