夏の旅先だったので、ラベルが結露してしまいましたが備忘録。
米、糖蜜のような落ち着いた香り。器に入れて回すと麦や栗のような香ばしさも漂います。
口に含むと、香りからはとても想像できない乳酸菌飲料チックな味。濃く甘酸っぱいその風味は、まるでカルピスの原液のよう。
中盤からは旨味と、味醂のような含み香も出てきてまったりした雰囲気に。
ベースは甘濃いのに、後味は酸味で引き締まるので飲み飽きしません。
文面だと香りと味がちぐはぐに見えますが、実際に飲むと、不思議ときれいにまとまっています。
旅先のスーパーで半額だった鰻の蒲焼を合わせてみると最高でした。
味醂のようなエッセンスが鰻の身やタレの甘味とリンクしつつ、脂は酸味で程よく流れ、実に完成された組み合わせ。
アテが無くてももちろん美味しいです。
多段仕込みのお酒は過去20種ほど経験がありますが、ここまで「甘味・重み」と「後切れ」を両立するものは他に無かったです。
18度とは思えないアルコール感の少なさも、酒質の高さを物語っていると思います。
特定名称
純米
酒の種類
原酒 山廃
テイスト
ボディ:重い+1 甘辛:甘い+1