流輝 純米 特別搾り DRY 一回火入 0.72
製造 2023年3月 開栓 9月30日
「るか」と読むのだそう。
ずいぶんのキラキラネームと思ったら、その通りでした(笑)。
三重県志摩地方に海苔を求めに行く途中の酒屋で発見、冷蔵庫の片隅で手を振っていました。
「初めまして」
流輝は白地のラベルのイメージでしたが、これは黒ラベル。シリーズの中では唯一の辛口酒だそうです。
酒タイムのレビューも数えるほどで、どうも傍流からのデビューになったみたい。
先の完全発酵北島と同時開栓、ドライ対決はなかなか興味深いものに。
麹 新潟県産五百万石
掛 滋賀県産日本晴
協会9号酵母
香りは控えめ、不思議な熟成感を伴いながらも些かどんより。
微かにナッツの渋味が口中で停滞する感じがして、やはり重い。
ごくんとのど越し、一瞬ココアの吹き返し。
出荷後およそ半年、
「(救済が)遅かったか?」
翌日、不思議な、うーん? やっぱり地味な香り、アル感はない。
含むと酸が渋味を引き連れ、辛味がスッと立ち上がる。
ようやく輪郭が見えてきた。
5日目
常温では、どんよりとした香りはやがて収斂し、甘味が出てきて飲みごたえあり、スッキリとキレる。
冷え冷えではやはり苦渋が勝る。
燗にする。
ふわっと炊き立てのおいしい飯の香り、比重が軽くなった感じ。
甘味が先行、苦味が舌をピリッと刺激して辛味に置き換わる。
グイッと煽ると、カーっとドライなのど越し、その後スゥーと酒粕の香りの吹き返し。
なかなかの燗上がり。
北島と流輝、共に発酵による辛口を売りにしていますが、正当ストレートな北島に対し、クラシカルなクセの強さを感じます。
どちらも個性的で面白い。
次の機会があれば、白いラベルも試してみましょう。
特約店にて 税込1,424円