居谷里 山廃もち米純米原酒
もち米から醸された日本酒は初めて飲みましたが、このお酒は濃醇でコクのある味わいでした。日本酒度をみると甘口よりと予想できるのですが、それにも増してコクが勝っていました。モチ米はアミロペクチンだけだから普通の酒米よりも酵素分解を受けて糖分が多く出るのは納得できる。
普段飲めない日本酒を飲ませてくれてありがとう!!!
大町市北部大国町にある大黒天から「大國正宗」と銘打って清酒を醸し、時を経て「北安大國」へ
北アルプス後立山連峰の鹿島槍、爺ヶ岳、蓮華岳を望み、それを源とする鹿島川、篭川、高瀬川の三河川が合流するところ「仁科の里」に蔵を構える。
ひとごこち
・白妙錦(信交酒437号)と信交444号をかけ合わせたもの
・1994年に長野県で誕生した
・美山錦より大粒で心白の発現がよく(山田錦に次ぐとも)、寒耐性、耐倒伏性をもつ
・心白が大きいため、高精白には向かない
・キレのある端麗で味に幅が出る
<<もち米>>
・戦時中は食糧用米との拮抗からよく利用された
・蒸米にするとべたつき製麹などの作業で扱いにくいことと、酒米や端麗辛口嗜好の台頭から利用されなくなった。
・優しい旨味とコクが生まれる
「もち米四段仕込み」
四段仕込みのときにモチマイと糖化して造った甘酒を投入する方法
燗付けしたときに味が薄まらないようにするために用いられる
「もち米熟掛四段仕込み」
蒸したモチマイを熱いまま醪中に投入する手法
三段仕込みを終えると醪内の酵母は死滅していますが、ここで熱源ともなる蒸したモチマイを投入することで酵母や糖化酵素を再活性化し発酵や糖化を再度行わせる。
岩手県月の輪酒造は紫波町がもち米生産量日本一であることから原料米を全てもち米にした「もちっ娘」をプロデュースしている。福島県の花泉は普通酒を含む全銘柄にもち米四段仕込みを用いている。長野の旭の出乃勢正宗、北安酒造の居谷里、新潟の姫の井、などにおいてもち米を利用した日本酒造りが行われている。
今回の原料米使用率を見ると、ひとごこちは麹米に用いて、掛米にモチゴメであるモチヒカリを使っているのかな?
スペック
原料米:ひとごこち25%/モチヒカリ75%
精米歩合:60%
度数:16度
日本酒度:-12
酸度:2.0
酵母:協会701号
仕込み水:超軟水
北安醸造㍿(長野県大町市大町 2340-1)JR大糸線沿い
https://hokuan.co.jp/
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