阿武隈山系の伏流水を用いて醸し上げる、やわらかい飲み口の旨口タイプに一貫した特徴がある。2012年(平成24年)には「南部杜氏自醸酒鑑評会」での首席(第一位)入賞をはじめ、「全国新酒鑑評会」や仙台国税局の「東北清酒鑑評会」など、各種鑑評会では上位入賞を果たす実力派である。 「東豊国」を主力銘柄にほぼ地元市場のみで流通してきたが、「一歩己(いぶき)」は9代目となる矢内賢征蔵元が2011年に新しく立ち上げた銘柄。穏やかな旨味をたたえた蔵の特徴はそのままに、従来の販路とは異なる主に専門酒販店を対象とした製品となっている。 ちなみに福島県にはもう1社、同じ酒銘と社名を名のる「東豊国」の合資会社豊国酒造が会津坂下町にある。こちらも吟醸造りに熱心な鑑評会の常連蔵で、混同しやすいので注意したい。(松崎晴雄)
一歩己のクチコミ・評価
一歩己が購入できる通販
一歩己の銘柄一覧
銘柄 |
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一歩己 純米吟醸 |
一歩己 うすにごり |
一歩己 無濾過純米生原酒 |
一歩己 純米原酒 |
一歩己の酒蔵情報
名称 | 豊國酒造 |
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特徴 | 豊国酒造の従来の銘柄は「東豊国」だが、2011(平成23)年)よりスタートした「一歩己(いぶき)」シリーズが注目を集めている。“伝統・格式にモダンをプラスした”コンセプトで、蔵元杜氏である矢内賢征氏が造り出すラインナップは、地元産「美山錦」を用いたふくよかな米由来の旨味がのっている。コンセプトにもあるように地元で受け継いできた味わいをベースに、昨今注目を集める福島酒のやわらかな酒質の、アイデンティティが感じられる。 特筆すべきは、2007(平成19)年より2016(同28)年を除き、毎年「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞。その間2012(同24)年には「南部杜氏自醸酒鑑評会」で首席(第一位)に輝くなど、前任の南部杜氏から引き継がれた技術力は、全国一の吟醸産地と称えられる福島の中でもトップクラスといえるだろう。 酒蔵は阿武隈山地の古殿町にあるが、福島県内には同名の豊国酒造が会津坂下町にもあり、こちらも以前からの主力銘柄は「東豊国」である。何とも紛らわしいが、エリアも異なるまったく別の蔵なので要注意。(松崎晴雄) |
酒蔵 イラスト |
(立川哲之氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 東豊国 一歩己 夢物語 超 束(tabane) |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 福島県石川郡古殿町竹貫114 |
地図 |
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