特別純米 一回火入。
口をつけて一瞬ん?となった後、すぐに綺麗な液体を含んでいることに気付きます。もの凄い透明感。でも薄くは感じません。とても澄んだ水そのものの美味さの中に、少しの時間を置いて米旨味が現れてきます。たぶんこれまで飲んできた日本酒の中で一、二を争うくらい水の如し。だけど美しく煌めくような旨味と米の仄かな甘味。これは素晴らしいお酒ではないでしょうか。スッと酔いだけをもたらしてくれるような…最近やったばかりの楽の世とは正反対なお酒ですが、これもまた良し^ ^ 足し算による味の厚みが凄味を醸し出す楽の世に対して、ピュアな米旨味だけを残してギリギリのところまで削ぎ落としたようなこのお酒には、引き算の美学を感じます。
5日目。
口開けの圧倒的な透明感と引き換えに少しコクが出てきました。米らしさもより強く感じられてちょっと印象は変わりましたが、これはこれで旨い。削げた要素の中で上手なバランスを保っているという点は共通してますね。ただこうなると唯一無二な感じではないかなぁ。ちょっとばかり口開けで褒めすぎたかも知れません^^; 4.5にしたかったけど4.0で。