杜氏である東谷浩樹氏が30年以上に渡って自身に問いかけてきた、地酒とは何か、の命題。全国新酒鑑評会で通算3度の金賞を受賞しながらも真摯に向き合い続けてきた結果が、テロワール。その土地で採れたお米で、水で、その土地の風土を生かした酒を醸すこと。これを全身全霊具現化、2021年4月に北海道の道南エリアで、およそ35年ぶりに新たな酒蔵が産声を上げた。毎年の気候条件で変わる米の個性を、育てるからこそ分かる蔵元の感覚で確かめ、きめ細やかに磨き具合を調整し、酒米/吟風や彗星の良さを最大限に引き出した「淡麗旨口」の味わいにたどり着いた。また緻密な品質管理を要することから、箱館酒造では四季醸造に取り組み、しぼりたての味わいを届けている。青く煌めくラベルの特別純米は穏やかさとキレの良さを清涼感をもって体現、艶やかな紫ラベルの純米吟醸は華やかに香り、みずみずしく上品にすっきりとした後口。純米は空色ラベルで、味わいも広がる空のようにのびやかな旨味が広がり、こだわって育て上げた米の存在感を感じる。他、蔵限定のシックなモノトーンのラベルや、黄金の純米大吟醸、揃えて楽しみたくなる「郷宝」。