稲とアガベ* prototype03 自然栽培ササニシキ90%
日本酒界の革命児が世に問うプロトタイプ第3弾。第一弾募集を何かの記事で見たものの、すっかり忘れて入手しそこなったものの、3度目のトライでかなり目指すものに近くなってきたとのことで、結果オーライ。新規では日本酒製造免許が下りない中、閉鎖醸造所を復活させる方が多い中、そんな規制まで改革しようとする気概が素晴らしい。
上立ちは低精米とは思えない柑橘系の爽やかフルーティーな吟醸香(と言っても光栄菊とかとは違って穀物も感じる)、含むと酸から微かに甘を、中盤ササニシキらしいすっきりとしたコメの旨味、最後に苦とわずかな辛で締まる。余韻に白ワインのミネラル感があるなと思ったが、そう言えば上立香もそれっぽいかも。
ということで、白ワイン用グラスにチェンジ。あー、こっちの方が断然いい。前半は九平次様だが、後半は少し大人し目。まあでもこれだけの低精米酒だから燗も試したいよな、ということで今度は燗にしてみる。あー、これは甘旨でコクが出て、ホッコリする味わいに。ぬるから熱までいける。と、いろいろと試したくなるポテンシャルを感じられる酒。
ただ酒質には関係ないものの、ラベルの張り方が雑な感じで、ズレたり曲がってたりしわになってたりしていてちょっと残念。米づくり、酒づくりにこれだけこだわったなら、最後まできっちり仕上げて欲しい。価格は4合瓶税抜3000円と高めだが(自然栽培とはいえ、鳳凰美田芳は2000円)、安過ぎて販売店マージンも少ない日本酒業界の常識も打破する姿勢を応援したい。
◇使用米:秋田県大潟村産自然栽培ササニシキ
◇精米歩合:90%
◇アルコール度数:15度
◇使用酵母:協会601号
◇酒度:-2.44/酸度:1.88/アミノ酸度:0.75
◇醸造蔵:土田酒造(群馬県)
特定名称
純米
原料米
ササニシキ
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通