「生きている酒を届ける」を信念とする王祿酒造では、製品はすべて無濾過、生酒あるいは生詰め、瓶貯蔵、ノーブレンド、限定生産、マイナス5度氷温管理の6点を徹底している。またその先の管理・販売においても信頼できる酒屋にだけ取引が許され、商品には必ず各特約店シールが貼られる決まりだ。そのシステムを構築させた六代目・石原丈径氏が酒づくりに入った1995年に、杜氏の許可を得て、自らが思う酒を小タンク一本仕込んだのが「丈径」という銘柄だった。 まだ淡麗辛口が全盛だった時代において、そのどっしりとした旨味と複雑味があって自己主張する酒は異彩を放った。平成10酒造年度以降は、麹、掛米ともに、地元・東出雲町上意東地区生産農家グループ 『山田の案山子』協力のもと無農薬無肥料栽培の山田錦を使用している。さらに、個性を残しながらも爽やかで飲み疲れしない低アルコールの酒をつくろう、と2016年9月にリリースされた「丈径blue」は狙い通り、より多くの人の舌と心に感動を与えている。(関 友美)
丈径のクチコミ・評価
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丈径の銘柄一覧
銘柄 |
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丈径 純米吟醸 直汲み |
丈径 純米吟醸 原酒本生 |
丈径 blue |
丈径の酒蔵情報
名称 | 王祿酒造 |
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特徴 | 1872(明治5)年創業の島根の酒蔵。「王祿」という銘柄は、3代目蔵元・平太郎氏によって命名された。古来中国で、酒のことを”天の美禄”と呼ぶことを引用し、その「美禄」の中でもさらに「王様」のような酒でありたいという想いが込められている。 現在の社長兼杜氏である6代目・石原丈径氏は、大阪の大学と大学院を卒業して酒問屋での就業を経て、実家の酒蔵に戻った。そして蔵の再興をめざして酒質を見直し、大阪の酒販店の指摘やアドバイスを受けながら生み出したのが、マイナス5℃で管理する現在の「王禄」だ。ひとタンク分の酒を上槽後、ブレンドなし、濾過もせず、すみやかに瓶詰めして低温で瓶貯蔵し、味が整い次第発売をするスタイルを十数年貫いている。 酒販店と特約店契約を結ぶ際にも「マイナス5℃の冷蔵庫を持ち、王禄を最高の状態でお客様に届けるため適正な管理ができない店とは取引しない」というこだわりをもって、必ず丈径氏が足を運び目で確かめたうえで取引をスタートするようにしている。フレッシュだけど落ち着きがあり、食前、食中、食後…どんなタイミングでも楽しむことができる。その味わいを以て、長きにわたり日本酒ファンにとっての「憧れの銘柄」という立ち位置を維持し続けている。 (関 友美) |
酒蔵 イラスト |
(加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 王祿 丈径 溪 意宇 陣幕 久五郎 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 島根県松江市東出雲町揖屋484 |
地図 |
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