成城石井って高級スーパーがあるじゃないですか。
ある日、娘と映画観て外に出たらお店がどこも空いてなくて、閉店間際の成城石井に駆け込み、観た映画がサイコーでテンション高かったのもあってお惣菜やらスイーツやらを爆買い。
値引きしてても、成城石井の爆買いはレジですでに反省レベルでしたが、どれもおいしい。
別の県にある成城石井に、高校時代の友人がパートで勤めている。
なんでも極める性質の子なので、接客コンテストで全国トップクラスになって表彰されてるので、いつも成城石井に立ち寄ると店員を観察してしまう。
あの、くるくる動く目でお客さんの困り感に気づき、さっとそばに寄って、小ネタも交えた商品知識と全力の笑顔で、散々買わせているのだろうな。
そんなことを思いつつ、爆買いしたうちの「たらこのうま煮」が「これは……飲まないと失礼な感じがする(しねーよ)」と、気がつくと「両関」をたっぷり注いで飲み始めてしまった。
これは仕事帰りに立ち寄った、酒屋のススメ上手なPOPにやられて買ったもの。
「あの十四代の高木社長がプロデュースしたお酒。この値段でこの味は反則です!」
まぁ、買いますよね。ただ、十四代の味をあまり覚えてないのと、開けたての時は苦味と刺激が前に出過ぎて「うーん……」となってたお酒。
2日ほど経って改めて飲むと、あー、爽やか系ジューシーなお酒に溺れてたけど、お米のお酒っていいなぁとまろやかな旨味に安心する。
生姜を利かせて甘辛く煮た、たらこの粒々した食感を楽しみながら、飲み干してしまった。
「元気?成城石井で買った『たらこの旨煮』おいしかったよー」
その夜は、とても話したかったので彼女に電話した。買った商品の名前を告げるだけで、もっと美味しく食べる方法やおすすめ商品が出てきて「今度買うわー」と言わされる。
それにしても。
彼女の笑い声は高校時代からずっと、私を幸せにしてくれる。
17歳以降のお互いの人生に起こったあれやこれやを、ほぼ知っている友だち。年に1回も電話するかどうかなのに、いつもどこかでがんばってるのを当たり前に知っている。
人生の岐路なんで、あれこれ話してて、ふと泣けてきた。そんな時は、いつも先に彼女が泣いている。
いつも私と同じ熱量で、もしかしたら私自身よりもっと悲しんで怒って喜んでくれる人。
変わらないって、ありがたい。
よし、まんぼうが終わったら新幹線に乗って彼女の店を訪ねよう。そして、勧められるままに爆買いしてやろう。
会いたいなぁ。
特定名称
特別純米
酒の種類
生酒
テイスト
ボディ:普通 甘辛:辛い+1