銘醸地・伏見の中堅蔵として知られるが、延宝元年(1673年)に和歌山で創業。紀州・熊野三山の一つ熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)に帰依した初代・中屋六左衛門が宮司から「主神イザナギノミコトとイザナミノミコトの光を映して輝くように」という願いを込め、玉が光る酒=玉乃光と命名された。宮司から酒銘を与えられるのは希有な例である。 太平洋戦争で蔵が全焼した後、11代目宇治田福時氏が京都伏見で再起を図り、昭和39年(1964)に業界に先駆け純米酒を復活させ、純米酒の普及と価値向上をめざす酒造メーカーの団体「純粋日本酒協会」の設立でも中心的な役割をはたした。酸味が特徴的な純米吟醸をベースに、料理に寄り添う飲み飽きしない酒質をモットーとする。 1982年には絶滅寸前だった酒米「雄町」を復活させ、2021年には有機認証を受けてオーガニック日本酒の製造に着手。2022年春にオープンした直営の酒粕レストランでは、若い醸造家がチャレンジした限定酒を提供するなど、持続可能な酒蔵経営への試みに余念がない。(鈴木真弓)
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玉乃光の酒蔵情報
名称 | 玉乃光酒造 |
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特徴 | 酒どころ・京都伏見の地に蔵を構える玉乃光酒造(たまのひかりしゅぞう)。元々は和歌山県和歌山市にて、1673(延宝元)年に初代中屋六左衛門が紀州徳川藩の免許で創業したのが始まりである。名の由来も、代々熊野の速玉(はやたま)神社を信仰し、宮司より主神の天照大神の御魂がはえるようにとの願いを込めていただいたものとされている。戦時下の和歌山大空襲に被災したことから1953(昭和28)年に伏見へと移転。現在では主流になりつつある純米酒を早くから取り組んでいた蔵としても知られ、大正の頃には既に銘酒蔵として知られていた。移転してからも変わらず真摯に米と向き合い、1964(昭和39)年には業界に先駆けてアルコールや糖類を添加しない無添加清酒(純米酒)を発売。良い酒は良い米と良い水だけで造るという信念を持ち、料理の味を引き立てる「味吟醸」を目指し現在は全国でも珍しい「純米吟醸蔵」を掲げる。 |
酒蔵 イラスト |
(加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 玉乃光 94(くし) 中屋六左衛門 TAMA 竜馬がゆく |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 京都府京都市伏見区東堺町545−2 |
地図 |
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