風の森 雄町 607 Challenge Edition
廃版になる前に数度味わったことのある雄町607がチャレンジ枠で還ってきた。わずか2年ほどなので懐かしさはさほどでもないが、現行の807よりもスッキリ目で上品な仕上がり。シュポっと開栓、グラス内に小さ目の気泡がいっぱいつき、キメ細かな酸とアプリコット様の可愛らしい果実甘とのハーモニーが素晴らしい。
風の森といえば、低精米でその酒米の個性を最大限に活かすことが得意で、そういう意味では807シリーズがその定番に据えられているのだとは思う。一方でALPHAシリーズやChallenge Editionで多岐にわたりチャレンジ精神旺盛な面も目立つ。伝統を掘り下げ、新たな価値を創り出そうとして商品を世に出しており、時に余りのも個性的な味わいに閉口気味のこともあるが、その新旧織り交ぜた探究心に溢れる商品開発コンセプトには頭が下がる。
で、こちらの蔵の愛山を個人的な愛山Best3に入れていることもあって愛山派ではあるが、807シリーズしかなくなってしまった雄町のラインナップも、地元米で蔵イチ押しの秋津穂のように充実させて欲しい。せめて807に加えて407,607も隔年でもいいから発売してくれないかな。
原料米
雄町
酒の種類
無濾過生原酒
テイスト
ボディ:普通 甘辛:甘い+1