鳥取県八頭郡若桜町にある太田酒造場で「辨天娘」は製造されている。1909年創業で、高齢化や人員不足から一時は休蔵していたが、2002年に再開した。地元産の酒米にこだわり、裏ラベルには米の生産者の記載も行っている。「玉栄」「五百万石」「山田錦」に加え鳥取の品種である「強力」「鳥姫」の5種類の酒造好適米を使用しているが、それらをブレンドするのではなく、1つの品種を1つのタンクで仕込むことで、米の持ち味を活かしている。その米の風味・旨みをより引き出すために燗での飲み方がおすすめされている。燗にすることで口当たりが柔らかくなり、体に優しく吸収される。そういう面でも太田酒造場の目指す「飽きの来ない、長く楽しめる酒」というものが実現されている。