旬の物で季節のお酒を飲むシリーズ、その日は新玉ねぎを出す。
カウンターで一人飲んでた時に、お店の人がレンチンで作ってるのを観察してて、やってみた。
皮をむいて丸ごとの新玉ねぎを下を少しだけ残して8等分。ラップでぴったり包んで600Wで5分。
お皿に出してポン酢とかつお節をたっぷりかけるだけで、玉ねぎの甘さが引き立つ肴になる。
たかがレンチン、されど文明の利器。えらい。
合わせたお酒は「司牡丹 CEL–24」。キリッと辛口で骨太のザ・日本酒のブランドの中で、唯一の真逆の甘さと軽さを持つので「司牡丹」の文字を逆さまにしている。
そうは言ってもCEL-24を使った「亀泉」「桂月」に比べたら、甘さもありながらキリリと司牡丹らしさを主張し、ベタつかずに去っていく。
とろっと甘くなった新玉ポン酢に、さっぱりとよく合う。
この日はワンルームの部屋を借りて、ダメな学生同士のように自堕落に持ち寄ったお酒を飲んで、食べて、眠った。
甘ったれた関係を、環境が変わったきっかけに切ることもできず。
「この味は本来の姿と違うんで、甘くみんとって」
と主張するお酒を飲み干しては、そうなんです、わかってるんです、私もホンマはこんなんちゃうんです……と言い訳しつつぐずぐずと酔っていく。
レンチン5分で甘くなっちゃう新玉ねぎより、だらしないなぁ。
特定名称
純米吟醸
テイスト
ボディ:軽い+1 甘辛:甘い+1