南部杜氏の資格をもつ山本克明氏が藤市酒造の杜氏として、24BYから30BYまで醸した限定流通銘柄「菊鷹」。菊と鷹は、御神酒である神饌を象徴する。藤市酒造は1872年に愛知県稲沢市にて創業。自然豊かな環境で、木曽川が近く豊富な水に恵まれた地だ。幻の酒とも言われるほど入手困難になった「菊鷹」を醸した山本杜氏は大学卒業後、滋賀の蔵元で能登杜氏、大阪の蔵元で南部杜氏の技術を学んだ経歴をもつ。彼が27歳で醸した無濾過生原酒は「山本スペシャル」と呼ばれ、ファンがつくほどの腕前だ。「菊鷹 山廃純米吟醸酒 仕込8号 無濾過生 30BY」は、上品な香りとフレッシュな味わい、ほのかな甘みが特徴的。山本杜氏の強みである、爽やかできれいな酸の味わいが感じられる貴重な銘酒だ。
菊鷹のクチコミ・評価
菊鷹の銘柄一覧
銘柄 |
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山廃 純米吟醸 雲外蒼天原料米:山田錦、精米歩合:60%、アルコール度:13% |
純米吟醸 雄飛 火入れ原料米:夢吟香、精米歩合:60%、アルコール度:15% |
純米 菊花雪原料米:若水、精米歩合:70%、アルコール度:16% |
山廃 本醸造 無濾過生酒 比翼原料米:夢錦、精米歩合:65%、日本酒度:8、酸度:2.7、アルコール度:18% |
純米 Hummingbird原料米:雄山錦、精米歩合:70%、アルコール度:15% |
山廃 純米 雌伏原料米:山田錦、精米歩合:65%、日本酒度:3、アルコール度:17% |
純米 菊一文字原料米:山田錦、精米歩合:65%、アルコール度:16% |
純米吟醸 雄飛 無濾過生原料米:夢吟香、精米歩合:60%、アルコール度:15% |
菊鷹の酒蔵情報
名称 | 藤市酒造 |
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特徴 | 1872(明治5)年創業の藤市酒造は、名古屋市のベッドタウンとして栄える愛知県稲沢市に位置している。江戸時代には交通の要だった東海道と中山道を結ぶ宿場町として賑わったため、いまでも路地に一歩入れば趣きがある雰囲気を残している。「尾州寿」を製造してきたが、専務をつとめる加藤豪氏が「山廃造りの経験がある杜氏」を募集したことで、2012(平成24)年に大阪で頭(かしら)をしていた南部杜氏である山本克明氏が入社。山本氏が2012醸造年度に杜氏に就任したことによって蔵の知名度は一気に上がった。同時に休眠状態となっていた「菊鷹」を、山本氏が造る限定流通酒の銘柄として復活させた。できあがった酒は、初年度から良い出来になり、またたく間に全国の日本酒ファンの話題をさらった。しかし平成30醸造年度をもって山本杜氏は佐賀県「光栄菊酒造」に移籍することとなり、同蔵の「菊鷹」は廃止された。「尾州寿」は引き続き製造していくが、今後新しい杜氏との出会いをもってどのように変わっていくのか、今注目を集めている酒蔵である。(関 友美) |
酒蔵 イラスト |
(加藤忠一氏描画) |
銘柄 | ことぶき 菊鷹 なおい 尾州壽 |
HP | |
所在地 | 愛知県稲沢市稲葉3-4-30 |
地図 |
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