美山錦 純米大吟醸 無濾過生原酒。
もう開栓と同時にパイナップルがフワーッと溢れます。当然それなりの覚悟で口に含むと…ん?爆発的甘酸っぱジューシーではない⁉︎ 確かに甘いんだけど、甘味と旨味がマーブル状に混ざり合った球体が舌の上に乗っているような感覚。その周りを細かな酸の粒が浮遊しています。酸の効き方が優しくて、思ったほど酸っぱくない。何よりこれまでのイメージと決定的に違っているのは苦味ですね。後半明らかに苦味がギュッと滲み出てきて、花陽浴特有の暴走しがちな甘味を手懐けています。ほんの少しエグ味にも感じますが、この苦味のおかげで濃醇でありながらキレも良く、クイクイ杯が進みます。個人的には好ましい味筋への変化^ ^ 日を置いてもこの傾向で進むでしょうか…
3日目。
様子見に一杯だけ^ ^ 香りの強さに負けじと甘旨味。でもやっぱり酸っぱくはない。口開けよりは大人しいものの苦味もありますね。かなり「普通」です^^;
5日目。
うーん。とにかくコレは従来の花陽浴らしくはないです。口開けはまだ良かったんですが、どんどんフツーになっていきます。花陽浴党を虜にする圧倒的な甘酸甘旨甘酸の無限ループは無く、かと言って従来のイメージには無かった酒臭さや苦味も綺麗に効いているとは言えず新しいファンを惹きつけるには不十分。香り系純大として普通にイケますが…これは個性を失った花陽浴。今年の花陽浴は造り全体を通してこの方向に振れているという話もありますが、それがたまたまなのか、蔵の方針なのか…今後どうなるんでしょうか?どうするんでしょうね。
特定名称
純米大吟醸
原料米
美山錦
酒の種類
無濾過生原酒