「苦痛に負けることは恥ではない
快楽に負けることこそ恥なのだ」
ドラマ「ここは今から倫理です」の座談会番組から聞こえてきたセリフに、飲みかけの「黒龍 貴醸酒」を噴き出しそうになる。
すみません、酔いともろもろの快楽に負けっぱなしです……これ、甘くて美味しいんですよ……。
150mlの小びんを興味本位で買って、めろめろに甘い他のブランデーみたいな貴醸酒と一緒かと思ってたら意外と軽快で飲みやすい。食中酒でもイケる。
でも、どちらかと言えば食前酒にして「甘い時間のスイッチ」を入れるか、デザート代わりにちびちび飲んで終わりの寂しさをごまかしたい。
2人で分けたらちょっとずつだったお酒を、記憶に留めたくて720mlで買ってしまう。
とろっと甘い。でも、しつこくはない。大人だから自制心はありますよ、と涼しい顔をしてグラスを重ねてるうちに、すぅっと酔ってしまう。
淋しさという苦痛に立ち向かうはずが、今日も快楽に負けっぱなし。これ、一人でこんなに飲んじゃダメなお酒だ。
……どうせ「恥ずかしいこと」なら、誰かを道連れにして溺れてしまいたい。