磯自慢 純米吟醸 生貯 東条山田錦
日本酒度 +4 ~ +6
酸度 1.3
精米歩合 麹50% 掛55%
粕歩合 51% ~ 55%
一升瓶がまるまるアルミ袋に入っており、品質管理の徹底ぶりが伺える
開栓して瓶の口から香るのはメロン、バナナのような香り。注ぐと色はわずかな黄色、ここでもメロン、バナナの香り。
味わいにもほのかなメロン香が乗っており、甘味が率先、微弱な酸味の訪れからそのままキレていきそうなところで頬が痛くなるような苦味が来る。美味いものを食べると、頬が痛くなる経験があるが、まさにそれである。苦味でそれを経験出来た。
キレ方自体はスパっとしたタイプ。雑味はほとんど分からない。綺麗とか、美酒とか、飽きるほど賞賛を浴びて来たと思うが、また一つ、賞賛を送らせて頂きたい。昔から磯自慢はこの路線を貫き通している。
鑑評会を席巻した頃のような静岡吟醸のアジワイというものは、私の年齢では経験がないのだが、少なくとも今ではこの感じが正道中の正道なのだろうと思わせる、とにかく風味と味わいのバランスから来る説得力が凄い。
小難しい言い方をすれば、引き算の酒だと思う。日本料理は引き算の料理と言われるが、この酒もまさにそんな印象を抱いた。余計なものがない。奇を衒っていない。きっと、磯自慢という銘柄は、今後さらに進化すると思う。
さて、ここまでの長文であえて書かずにおいたが、最後に伝えるべきことがある。
構えて下らないことを考えなくても、とにかくめっちゃうまい!流行の、とか、本来の、とか、モダンがクラシックがとか、そんなの忘れても絶対楽しめる。チョイ高いけど機会があったら絶対飲んで!
特定名称
純米吟醸
原料米
山田錦
酒の種類
一回火入れ
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通