秋田の日本酒の中でも、全国の大衆的な居酒屋で最も日常酒として愛されているのが「高清水」だろう。「高清水」のルーツは明暦2年(1656)と古く、蔵元が変わるたびに銘柄を変えてきたが、昭和22年(1947)に銘柄を公募し、応募5037点の中から選ばれたのがこの銘柄である。 以来、酒蔵の看板銘柄として県内のみならず全国で愛飲されるように。しっかりとした旨みと切れ味が魅力な飾らない普通酒から、気品のある香りが特徴の大吟醸まで、どのラインナップも妥協を感じられない酒質の高さを誇り、ケの日もハレの日も楽しめる幅広さががいい。近年は「加温熟成解脱酒」のような酒質にも挑戦。これは独自に編み出した短期間で何年もの熟成効果が得られる加温熟成技術により、貯蔵中に熟成が進んだ際に発生する“熟成滓”を意図的に発生させ、丁寧に濾過した酒である。 ドライフルーツを思わせる熟成香があり、口当たりは軽快で甘酸っぱく、喉越しはスッキリ。熟成酒と言っても常温や燗酒だけではなく、冷酒でも美味しいのが特筆すべき点。全体的に軽いトーンで仕上げた新感覚の熟成酒として、日本酒のプロも認める味わいだ。(山内聖子)
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高清水の酒蔵情報
名称 | 秋田酒類製造 |
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特徴 | 秋田県で一番規模の大きい蔵として知られる「高清水」の醸造元、秋田酒類製造(あきたしゅるいせいぞう)。古くは江戸時代から秋田にて酒造りをしていた12の酒造家が、1944(昭和19)年に完全企業合同を行い発足したのが始まりである。本社蔵のある秋田市川尻は、良質の水に恵まれた土地で、藩政時代には藩主佐竹公がお茶会の時に使用した御用井戸水と水脈をひとつにする。代表銘柄の名もその名水にちなんだ「高清水」が公募から選ばれた。その後、醸造施設の拡大だけでなく壜詰工場、低温貯蔵庫、精米工場などを建設。1998(平成10)年には伝統的な手造りの酒造技術を生かせる御所野蔵も誕生。その一方で2005(平成17)年、古くなった蔵を高清水の歴史を 現代に伝える手造りの蔵として「酒造道場 仙人蔵」として再生させ、伝統の酒造りをより深く追及し、未来に続く新たな伝統の醸成のため活用する蔵となっている。会社の社是は「酒質第一」で、それを証明するように全国新酒鑑評会において、16年連続金賞を受賞した実績も持つ。 |
酒蔵 イラスト |
(立川哲之氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 高清水 しみずの舞 瑞兆 和兆 嘉兆 丑三つ迄 稲波 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 秋田県秋田市御所野湯本2丁目1?20 |
地図 |
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