細かく躍動する炭酸ガスの感触が心地よい爽快な飲み口。今までにない酒質のスタイルで新たな地平を切り拓く、現代日本酒を代表する旗手の1人である。「風の森」は酒蔵近く葛城混合山麓に位置する実在の峠。原料米もこの近辺で栽培されている地元産米を中心に使用する。主力となっている品種「アキツホ」は酒造好適米ではないが、発酵力の高い硬水の仕込み水との相性に優れ、雑味の少ない端正な味わいを生み出している。従来の銘柄「鷹長」とは別に、生酒に特化したブランドとして先代の時代に登場したが、独自の「笊籬(いかき)採り」の製法を編み出し、特有のフレッシュな風味を実現させた。現蔵元の山本長兵衛氏は無類の歴史好きとして知られ、‟清酒発祥の地”奈良に蔵を置く意義を感じ、室町時代の製法による甕仕込「水端(みずはな)」を甦らせたほか、平城京跡に出土した木片に記された、往時の酒造りの復刻も視野に入れている。(松崎晴雄)
風の森のクチコミ・評価
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【奈良の地酒】ALPHA(アルファ)風の森 アルファ2秋津穂22%磨き720ML無濾過無加水生酒純米奈良酒油長酒造(奈良県御所市)kazenomori
風の森の銘柄一覧
銘柄 |
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純米大吟醸しぼり華 山田錦原料米:山田錦、精米歩合:45%、アルコール度:17% |
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純米大吟醸しぼり華 露葉風原料米:露葉風、精米歩合:50%、アルコール度:17% |
純米大吟醸しぼり華 キヌヒカリ原料米:キヌヒカリ、精米歩合:45%、アルコール度:17% |
純米吟醸しぼり華 山田錦原料米:山田錦、精米歩合:60%、アルコール度:16% |
純米吟醸しぼり華 雄町原料米:雄町、精米歩合:60%、アルコール度:17% |
純米しぼり華 愛山原料米:愛山、精米歩合:80%、アルコール度:17% |
ALPHA TYPE1原料米:アキツホ、精米歩合:65%、アルコール度:14% |
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ALPHA TYPE3原料米:アキツホ、精米歩合:50%、アルコール度:14% |
ALPHA TYPE4原料米:アキツホ、精米歩合:22%、アルコール度:16% |
ALPHA TYPE5原料米:アキツホ、精米歩合:65%、アルコール度:15% |
風の森の酒蔵情報
名称 | 油長酒造 |
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特徴 | 日本最古ともいわれる大神神社。史上初の杜氏も祀り、所在地の奈良県は、日本酒発祥の地を名乗る。古墳時代からの都、奈良、ここはかつて大きな沼沢地だった。そのほとりにあった峠は、奈良盆地の風の通り道にあたり、一年を通して風が止むことがない。ついた名前が、風の森峠。油長酒造の酒銘は、この歴史ある名からだ。 沼沢地は、やがて水田になり、この一帯が水稲栽培発祥の地ともいわれている。「風の森」は、この地で契約栽培している秋津穂と一般米を中心とした酒造り。生物化学出身の蔵元は、デンプンの構成が一緒だから、心白不要と笑う。 「風の森」は、無濾過、無加水、生酒、7号酵母に特化したラインナップ。水溶性タンパク質の酵素を含むため、味の構造に立体感や、とろみ感、ゼリー感があると蔵元は説明する。食感や触感を大事にするのが生酒の特長という。 昭和40年築のコンクリート蔵は、縦型。1階で洗米した米を、上階へ上げ、仕込んだ酒を重力で下ろす。ポンプを使わない分、酒へのあたりが優しく、酒が荒れない。仕込み水は、近年掘った深井戸で、酒造りに最適な水の層を選び、硬水を使う。パスツールに先駆け400年前、奈良で発明された火入れ技術を捨て、最新の生酒で勝負する「風の森」はまさに温故知新の酒だ。 |
酒蔵 イラスト |
(加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 風の森 鷹長 笊籬採り 水端 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 奈良県御所市本町1160 |
地図 |
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