代表銘柄「風の森」で知られる油長酒造の「鷹長」は、奈良県の伝統的な清酒造りを継承するブランドである。この酒は、戦国時代に確立された菩提酛造りの技法を用いており、奈良の正暦寺で生まれた技術を基に製造されている。菩提酛の詳細は、「御酒之日記」に記録されており、1999年に奈良県の蔵元によって復活された。現代の「鷹長」は、この伝統的な製法と歴史的背景を受け継ぎ、奈良の清酒造りの文化を現代に伝えている。
鷹長のクチコミ・評価
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鷹長の酒蔵情報
名称 | 油長酒造 |
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特徴 | 日本最古ともいわれる大神神社。史上初の杜氏も祀り、所在地の奈良県は、日本酒発祥の地を名乗る。古墳時代からの都、奈良、ここはかつて大きな沼沢地だった。そのほとりにあった峠は、奈良盆地の風の通り道にあたり、一年を通して風が止むことがない。ついた名前が、風の森峠。油長酒造の酒銘は、この歴史ある名からだ。 沼沢地は、やがて水田になり、この一帯が水稲栽培発祥の地ともいわれている。「風の森」は、この地で契約栽培している秋津穂と一般米を中心とした酒造り。生物化学出身の蔵元は、デンプンの構成が一緒だから、心白不要と笑う。 「風の森」は、無濾過、無加水、生酒、7号酵母に特化したラインナップ。水溶性タンパク質の酵素を含むため、味の構造に立体感や、とろみ感、ゼリー感があると蔵元は説明する。食感や触感を大事にするのが生酒の特長という。 昭和40年築のコンクリート蔵は、縦型。1階で洗米した米を、上階へ上げ、仕込んだ酒を重力で下ろす。ポンプを使わない分、酒へのあたりが優しく、酒が荒れない。仕込み水は、近年掘った深井戸で、酒造りに最適な水の層を選び、硬水を使う。パスツールに先駆け400年前、奈良で発明された火入れ技術を捨て、最新の生酒で勝負する「風の森」はまさに温故知新の酒だ。 |
酒蔵 イラスト |
(加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 風の森 鷹長 笊籬採り 水端 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 奈良県御所市本町1160 |
地図 |
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