佐賀県と福岡県の県境にある基山商店の代表銘柄「基峰鶴」。国の特別史跡に指定される基肄(きい)城がそびえたつ基山(きざん)を、鶴が舞う美しい姿から名づけられたそう。基山商店のはじまりは、明治初期に近隣の地主らが共同で酒造りをはじめたこと。地元の人々に旨い酒を飲ませたいという想いで、品質最優先をモットーに酒造りに励んできた。自然豊かな環境に恵まれ、九千部山と基山から湧きでる伏流水を仕込みに使用。また酒米は100%山田錦をつかった純米酒づくりにこだわる。基山の酒の味を担うのは、4代目の小森賢一郎氏。幼少期から蔵人にかこまれる生活をおくっていたそう。自身も東京農業大学で学んだ後、奈良の梅乃宿酒造で経験をつんで基山商店へと戻り、2013年頃から杜氏に就任した。「基峰鶴 純米吟醸 山田錦」はKURA MASTAR 2021の純米大吟醸酒部門で金賞を受賞するなど、国内外からの評価も高い。芳醇な旨みと酸味を感じる、飲みやすい1本だ。