「山中酒の店」の量り売りで出会った春のお酒。
この日は肴も売っていて、ホタルイカとこごみの粕漬けを買う。
しかし、残念ながら夕食はこどもにねだられてトマト鍋。
飲みたいな……
でも今日はイタリアンな鍋だしな……
ちなみにこのトマト鍋は、クックパッドのレシピで気に入って定番化したもので、ニンニクをオリーブオイルで炒めるところから始まり、たっぷりの粉チーズと黒胡椒を入れることで大人もこどももイケる深い味になるので、ワインにはきっと合う。
でも、日本酒にはきっと合わない。
トマトを湯むきしてる合間に、天才的なことを思いついた。
「作りながら飲めばいいじゃん!」
そしてキッチンでホタルイカをつまみながら、日本酒に取り掛かってしまった。最初に飲んだ「白岳山 桜鼠」のきれいな飲み口のお酒で気分よく、次の「会津娘 花さくら」にジュッと舌で軽く発泡して甘く広がり、しゃぼん玉のように消える儚さに「台所なんかで飲んでてスミマセン」という気持ちになる。
こういうお酒は夜桜を観ながら、大事に飲みたい。
ぷくっと太ったホタルイカのワタのねっとりと、こごみのシャキッとした歯ごたえと微かな苦味。春のお酒達に合わないわけがない。
すいすい飲んでるうちに酔ってしまい、トマト鍋に入れるシメジの根っこを切り過ぎてバラバラにして怒られる。
……「作りながら飲む」はあまり天才的な発明では無かったかもしれない。反省してます。
特定名称
純米吟醸
酒の種類
一回火入れ 発泡
テイスト
ボディ:軽い+1 甘辛:甘い+1