No.6 ダイスケリチャードtype
2021.02製造
このお酒に関しまして私から言うことはありません。このお酒がどのようなお酒か、ネット等では雑音が多いので、このお酒を理解するうえでは蔵元さんの言葉を聞くのが一番だと思います。
以下、No.6 D.R Typeに関する新政酒造代表取締役社長の佐藤祐輔さんのツイートを転載いたします。今回の10周年記念酒の酒質やコンセプト等が記されていまして、価格4800円にも理由がありました。どうぞご参照下さい。
「今回のお酒ですが、ダイスケリチャードさんのデザインのラフを見て構想された酒質です。軽く切ない味わいを表現しようと、甘酸主体でライトなものを目指しました。日本酒に馴染みないダイスケさんのファンにも楽しんでいただきたいとも思ってます。
亜麻猫ベースではありますが、そこまで亜麻猫的でなく通常の6と猫の真ん中くらいの酸度です。特筆すべきはアルコール度数で、12.4%としました。このアルコールの低さは大変で、現状は定番品でも試行錯誤の末にやっと13%半ばに統一することができましたが、そこからさらに1%下げるのは至難の業です。
亜麻猫改のようにすると、そこまで下げられるのですが、それだと猫すぎてしまい、6らしさが失われてしまうので、それは避けることにしました。結果、搾った酒を、さらに40日、ごく少量のもろみと共存させて再発酵し、ボディ感をつけることにしました。
生酛40日、もろみ40日は、うちの普通の酒の製法ですが、ダイスケタイプは再発酵40日も加わり、先週の火曜日23日にやっと瓶に入りました。精米から入れると、ゆうに150日近くかかりましたので、当蔵の最長発酵期間の酒です。
このように難易度の高い酒で、味わいも失敗できないので、当蔵の自社田の無農薬栽培米の酒こまちを使用することを当初から決めておりました。なお今年は天候不順で収量が少なく、価格にして通常の2.5倍くらいになってしまう米が使用されています。
というような難解なメイキングでしたが、中身も通常のNo.6とは全く違う製法ということです。おかげさまで新しい技術を獲得できましたので、今後も活かしていきたいです。よろしくお願いします。」
【スペック】
○使用米
自社田無農薬栽培秋田酒こまち
○酵母
6号酵母
○アルコール度数
12.4%
【味わい(花冷え)】
○上立香
さくらんぼ?
○含み
口当たりはクリア、口中に香る新政臭(ちょっと表現できません)はさすが。
○中盤
低アルも手伝って軽やか。
○余韻
スカッと酸味からの鈍い苦味。
【味わい(お燗)】
○上立香
乳酸アル感
○中盤
スッパーーー!!ヨーグルト!!
○余韻
スッキリ甘酸味からのジーーーんしゅっとキレ。
★総評
燗はいかん。こりゃ冷やして飲むお酒。
今宵も素晴らしい日本酒ライフを。