花巴 純米酒 速醸
2021.02製造
【ネズミ兄からの刺客 No.3】
今日はネズミ兄からの刺客その3である「花巴 速醸」をいただきたいと思います。
速醸…聞いたことあります。速く醸すんですよね…ってよくわからんので調べてみます。
なにやら速醸には2種類あるみたいですが、普通速醸を見てみました。
「普通速醸は清酒造りに革命をもたらした製法で、水・米麹を投入し糖化酵素を溶け込ませます。そこに蒸米を投入し、時間をかけて糖化させ、工業生産された純度の高い乳酸を投入します。
この人工の乳酸を投入することが速醸酛の特徴です。蒸米が糖化されるまで米麹のブドウ糖で清酒酵母の増殖を行いますが、酵母の投入直後は酵母菌の数が少なく、雑菌の侵入を防ぎきれません。
この酵母の増殖を助けるため、同時に投入した乳酸がタンクを酸性にするため、酸に弱い雑菌の侵入を防ぎ、酵母の増殖とアルコール発酵を促します。」
ほうほう…。お酒の完成の安定感を増す役割が。
んで、速醸っていつから出てきたんだ?
「速醸酛の原型は水酛と呼ばれる奈良の菩提酛の造りの技術の応用で、愛知県の知多半島の澤田酒造が醸造試験所(現独立行政法人酒類総合研究所)の江田鎌二郎氏の指導の下、最初に速醸酛の造りの原型である酒造りに成功したことがはじまりとされています。」
え?菩提酛が出てきましたね!私飲みましたよー!まさかここでも清酒の源流が関わっているとは思ってもいなかったですね。
お酒の出来上がりの安定感を増し、蔵人の労力を低減する…。とても作る人想いの優しい製造方法であるなと感じました。
さて、肝心のレビューいきますね。
【スペック】
○精米歩合
70%
○アルコール度数
16度
【味わい】
○香り
生酛のようなちょい乳酸菌、香る段階から、あ、これは酸っぱいぞ!とわかります笑
○含み
サッパリとした口あたりからのシャープな酸味。酸味は穀物、乳酸系の味わいです。雑味なくとてもキレイです。
○中盤
中盤は苦味みが顔を出しはじめます。ちょいとエグミがありますが、おそらく冷酒だからでしょう。JOUになるとあまり気にならなくなりました。
○余韻
キレは良好!苦酸味→酸味→シュパッ!→ジンワリかすかな甘味。うーん、ビューティフォー!
【甘辛】
中間
★総評
実は速醸は初であったんですが、この酸味感、山廃にすご〜く似てますね。そしてこの酸味とスッキリとした味わいは速醸の特徴なんでしょうか?しかし飲みやすくキレも良い!これが速醸の世界なのか!?おいしいです!
ネズミさんからの刺客達、3本飲みましたが、日本酒の歴史を感じる構成になってました。菩提酛のつげのひむろ、奥播磨、そして花巴の速醸…。どれもクセはありましたが酒友セレクトでなければ飲まないお酒ばかりであるとともに、まだ見ぬ日本酒の新世界を垣間見ることができる内容であり、これは絶対ネズミ兄、狙った感がプンプン笑笑。しっかりと受け止めましたのでご安心を笑。酸味系日本酒攻めのおかげで酸っぱい日本酒苦手な私も普通に飲めるようになりました笑笑。
ネズミ兄、ありがとうございました!!
金鷲も素晴らしい日本酒ライフを!!
特定名称
純米
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通