超王祿 直汲 山田錦60% 2021 ☆5
こちらの銀5つ星もグラス内に気泡がつき、いわゆるシュワ感まではいかないもののヒリ感のある新鮮さ、おまけに酸と甘のバランスが柑橘系に思えるほど爽やかさを感じたのは王祿では初めて。それでも後半からミネラル感がグッと押し寄せ、苦辛でキレていくのは超王祿ならでは。かつて「超辛純米」の名がついていた時代には呑んだことはないが、おそらく日本酒度+14と超辛ではあったとしても同じく酸もしっかりしていていわゆる淡麗ではなかったのではないか。そしてその酸の原型がこの酸ではないかと、戯れに想いを馳せてみたりする。これまたいつかこの熟成した酒を試したいとは思ってしまうが、中取りよりも若いながらにバランスが良く感じた。
(2日目)フレッシュ感も落ち着き、それぞれの味わいも大人しくなった。となると全体のバランスはいいかもしれないが、王祿独特の熟成感があるわけでもなく、ただ薄くなっただけでやはり物足らないし、勿体ない。コロナの影響で需要読み違えによる熟成物不足からなのか、ここのところ2021BY直汲各種の発売が多いが、やはりこうした稀少酒こそ従来からの方針通り熟成させてから発売して欲しいと勝手ながら思ってしまう。
原料米
山田錦
酒の種類
無濾過生原酒
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通