鍋島 New Moon 純米吟醸原酒 氷温熟成 VS 自家製熟成
2019.12製造(氷温-5度熟成)
鍋島30本目
2019.11製造(自家製5度熟成)
鍋島31本目
みなさん、そろそろ今年の鍋島 New Moonの季節になってきました。巷ではもうすでに入荷しているところもありますが、今年のニュームーンを飲む前に私にはやっておきたいことがありました。
「氷温1年熟成New Moon VS 自家製5度熟成New Moon」
です。氷温熟成New Moonは、福岡は行橋にあります、うらの酒店さんから取り寄せたもの。迎え撃つNew Moonは我が家が誇る日本酒専用冷蔵庫と化した「冷庫さん」の年間2度〜5度という、なんとも微妙な温度で1年熟成したNew Moon。
プロ熟成(以下プロ鍋)VS素人熟成(以下アマ鍋)果たして両者に違いはあるのか!?決戦の火蓋が切って落とされる!!
先行はプロ鍋からであります!立香は甘い吟醸香と少し乳酸系。含んだ感覚はサラッというより少しトロッと。同時に甘旨味が満月のようにまる〜く広がりますが、酸味も少し感じられ、うまくまとまっています。中盤はまろやかな旨味が口中を満たし、そのまろやか旨味にも重厚さがあります。余韻はジュンワリと優しい苦味がデクレッシェンドしていく。含みから終わりまで感じられる重厚な甘旨味とまろやかさと、それに負けないフレッシュさを残した熟成感はプロの-5度熟成の成せる技か。美味いわーー…。
さて、後攻は自家熟成のアマ鍋。冷庫さんの説明書には0度と書いていましたが、蓋を開けてみれば冬は2度、夏は5度と、冷蔵庫内に設置している温度計が0度になっている
とこは見たこがありません!そんな冷蔵庫で熟成されたアマ鍋、果たしてどのように仕上がっているのか!?
開栓です。立香は…う〜ん、変わりませんね。含むと、むっ?すこし口当たりのトロミ感が増してる気が。最初のアタックで感じる味の要素も甘味、旨味、まろかさは変わりませんでしたが、ここからが違った!口中での広がり方です。プロ鍋は満月のの光のようにおぼろげでしたが、アマ鍋の方が広がりが爆発的にブワッときます。また、先で挙げた甘味、旨味、まろやかさも強く感じる!濃い〜というかんじです笑。喉を通した後の余韻も苦味感じずに月光のごとくじんわりとした味わいを光らせながらフェードアウト…。え…予想に反して健闘笑!
さて、結果です!…………引き分けっ!!(やっぱり笑)
プロ鍋の新酒らしいフレッシュ感を残した熟成感も素晴ら強いですが、アマ鍋のフレッシュ感は薄れてもお酒の良いところを引き出し、かつブーストさせた熟成
も素晴らしかった!
今年のNew Moon、すでに入荷している地域もございますが、是非鍋島の新酒、季節の鍋島を皆さんも味わっていただきたいと思います。鍋島はこのNew Moonを筆頭に生酒ラッシュ、五百万石は来期きたしずくとバトンタッチとなりますので、生は今期で最後かも!!私の出会いの酒、ファースト鍋島であるオレンジラベル、年末に生と火入れの比較レビューをしてお別れとなるかと思います。
今宵も素晴らしい日本酒ライフを。
原料米
雄山錦
酒の種類
生酒 原酒
テイスト
ボディ:普通 甘辛:甘い+1