而今* きもと 赤磐雄町50% 木桶仕込み
而今きもとシリーズ(秋津山田錦・赤磐雄町)も早3年目、伝統色ラベルも一新してどうやら定番化されたようだ。一年目の山田錦だけに琺瑯タンクを使ったが、それ以外は木桶で仕込んでおり、この「生酛+木桶」スタイルに定着した模様。
シュポ開栓、上立ちから僅かに木香を感じさせるちょっと乳酸がかった優しい吟香、含むといつもの而今の甘酸バランスよりも生酛由来の綺麗な酸がしっかり感じられ、中盤からは昨年までの野性味まではいかないが柔らかなミネラル感から苦辛へ。呑み進めるとより甘は控えめに、煌めく酸ががより際立つ。(2日目)まだシュポっと、最初から初日後半の味わいに。而今らしい甘旨は潜まり、酸の奥にある不思議な味わいを探す。安定した旨酒の而今の中ではこのような新たな味わいを愉しめるのは嬉しい。
2018年、蔵の200周年を機に復活させた「高砂」ブランドで、この生酛、木桶仕込をトライアルしてから而今きもとを始めただけあって、初年度より而今度が高いながらも面白い存在だったが、3年目の今年、より進化して明らかに而今ブランドラインナップの幅を広げる存在になったように感じる。4.7
原料米
雄町
酒の種類
一回火入れ 生もと
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通