菱湖 純米大吟醸 なつのさけ 山酒4号50%
バードウォッチャーの酒呑みとしてはこの上ないパッケージ。酒は各種それなりにやってきたが、日本酒のいい所は季節感がしっかりあるところ。とはいえ商売なので、通年で販売できる絶対人気の定番酒を主軸に置く十四代からの譜系の戦略は経営的には大切だと思うが、それでもやはり個人的にはその醍醐味は季節を感じられる酒にこそあると思う。
「黄鶲と紫陽花」、そういう意味でラベルに花や鳥などその季節を感じられるものをあしらうなんざぁ、まあ正直キビタキがアジサイと絡むことはほぼあり得ないこととはいえ、季節の情景としては何と素晴らしいことか!花鳥風月を友とする心持ちが醸し人にあるならば最高だと思う。
で、微かに爽やかな淡い甘さのある香り(前回のノーマル純吟よりも更に香りは弱い)、口に含むと一瞬甘いかなと思いつつも、これまた淡いのですぐになくなり、苦辛で消えていって、舌に少しヒリ感が残る。入り口は甘で、出口が辛という、蔵の新旧合作のような仕上りなのか?まあでもやはり、ジョウビタキ、ルリビタキの季節が真骨頂と信じて、楽しみに待つことにする。
特定名称
純米大吟醸
原料米
山酒4号
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通