甘さ控えめ。酸味に始まり、旨味と適度な苦味がじわっと広がります。その後は再び酸味が現れて味が切れ、3割程度旨みが余韻として残ります。
全体として酸味強めの、濃醇中辛口。
味は結構好みだったのですが、酢酸エチルに酢が混じったような特異的な香りがあり、酢の匂いが苦手な私には少し厳しかったです。
ドリアンのように、匂いは慣れれば気にならなくなるかと飲み進めてみたものの、どうやらそうでも無さそうで…。
このお酒は55℃もの高温で仕込むという特殊な製法だそうです。そこでわずかに酸化し、酢酸が生じるのでしょうか?また酢酸エチルと思しき成分も、酵母による吟醸香の一種というより、高温下で酢酸とエタノールが縮合したもののようにも思われます。
奇しくも仕込み温度と同じ飛びきり燗くらいまで温めると、香りは気になりにくく、甘味も出てきます。
また、生カツオの炙りを塩で食べていましたが、醤油に変えると少し和らぎました。クセは醤油で和らぎ、味は赤身魚や醤油の酸味とリンクしている所は、いかにも千葉県外房の食文化らしいお酒だと思いました。
もう少し経験を積んだら、再度チャレンジしてみたいと思います。
特定名称
純米
酒の種類
山廃
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通